《次は上田ー、上田です》
「あ、着いたみたい
二人とも荷物持っててね?」



上田に着いたらバスに乗り
夏希先輩のお祖母さんの家へ向かう


「あと少しで到着かー…早くお祖母さん達に挨拶したいですね」
「そうね、きっとお祖母ちゃんも健二くんがまた来てくれて嬉しがってくれるわよ」

「(なんだか一人除け者な気分…)」
バスの中で他愛のない話をして時間を潰しているとバスが目的地周辺についた
降りて目にするのは急な坂道
「…これ上るんですか?」
「もちろん。ほらほら!早く行かないとお昼ごはんに間に合わないよ!」
「えっ、ちょっと夏希先輩!?荷物…ってもうあんな所まで上って…」
「あー、えっと、夏希先輩の荷物持とうか?」
「…お願いします」

自分達の荷物を運び門の前まで移動する
門を開けようと夏希先輩が門に触れた瞬間、中から一人の少年が出てきて門を開いてくれた

「遅いよ夏希姉ちゃん、お兄さん……と、誰」
じとりと見つめられ慌てて自己紹介をする
「あ、笹岡祐です。ええとよろしく」
にこりと笑い少年に手を差し出す
「池沢佳住馬、敬語はいらないから。」
淡々と話す少年こと佳住馬くんは差し出された手を握るがすぐに離してしまった。


日焼けした肌、さらりとした黒髪、そして強い意思が感じられる瞳。

「綺麗な子…」



「さて!祐くん自己紹介済ませたし、そろそろ入ろう?」
夏希先輩は自分の荷物を抱えるとよいしょと言って軽やかな足取りで玄関に向かった

「僕達も行こうか?」
「そうですね」
自分達も荷物を抱えて夏希先輩の後を追い玄関に向かう

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テーマ「人外ファンタジー」
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