「…夏希先輩そろそろくるかな」
現時刻は8時50分、通路のど真ん中に立っているのは邪魔になるので脇の壁に寄りかかり先輩を待っている所だ


「祐ー!」
あ、夏希先輩が来たみたい

「夏希先輩おはようございます。あれ、健二先輩はどうしたんですか?」
「それがまだ来てなくて…さっきメールしてみたんだけど返信もこないし」
「寝坊ですかね、それにしても人が何時にもまして多…ん?」

遠くの方から物凄い勢いでぶつかる人に謝りながら走ってくる人が…

「すいません遅れましたー!!っと、っとと、わああ!」
「け、健二先輩大丈夫ですか
いきなり止まるから転けるんですよ…ほら、手貸しましょうか?」
「ありがとう祐くん…すいません、夜通しでOZをしてたら寝坊しちゃって…」
「夜通しって…まあいっか
話しはこれくらいにして、そろそろ乗らないと出発しちゃうよ!」
夏希先輩の言葉で慌てて荷物を抱え新幹線へと駆け込む

席を取り荷物を置いてからは
高校の話や夏希先輩のいった大学のこと、一年前のあの事件の話をした

「夏希先輩達がラブマシーンを倒したんですよね、
世界を救った人達が俺の近くにいるだなんて…やっぱり信じられません」
そう言うと夏希先輩達は苦笑しながら語りだした
「無理もないよ、僕達だって世界を救ったって言われても実感がなかったし…今でもそんなにないよ、ですよね?」
「そうそう…あ、でも世界中の人が協力してくれた時は本当に感動した!
この人達の、皆の為にも絶対勝たなきゃって」
身ぶり手振りを加えながら語るそれは、まるで大昔の物語を説明されているかのように感じられた



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