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閏年(不二)

『あ。』


ふと思い出した。


「どうしたの?」



そう言って、私の顔を覗き込んでくる彼について。

とても大切なこと。






『今年は、閏年だね。』


「あ〜。そうだったね。」




まるで他人事のように言ってのける彼だけど、
本当は、すっごく気にしてるんだ。





『今日は、周助が行きたいところ行こう。』



今は、3時半過ぎたぐらいで、部活が無い今日は、まるで私と周助に
今日を祝えと言っているようだった。




「そうだな・・・。コスモスは苦手だけど良いの??」



・・・。


きっと、激辛料理とかでしょ??


言わなくても分かるよ。周助がいきたいところって大抵決まってるから。





『今日は、我慢するよ。』


“周助の誕生日だから。”





そう。

今日は君が生まれた日。

4年に1回しか、やってこないけど
でも、この日に君が生まれたことで、
私と君は巡り合ったんだ。


4年に1度の記念日は、私にとっても、君にとっても大切な日。




生まれてくれてありがとう。

助けてくれてありがとう。

私と出会ってくれてありがとう。

好きになってくれてありがとう。

愛してくれてありがとう。


君には伝えきれてない“ありがとう”が、私の中にある。



全てのありがとうを伝えきるまで、私は貴方を愛し続けます。






閏年

それは、私と貴方にとって大切な日





2012/02/29    完成

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