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Weekend Love (赤也)

いつも通り、一週間の学校が終わった。




そして、いつも通りの土曜日に





私は、いつも通りあるテニスコートに来ていた。








『あの人、今週もいるかな??』







そう思い、テニスコートを見渡すと――――





『あ!!  ぃた。』








癖っ毛な髪。 

気の強そうな目。

それでも、何処か人懐っこそう。


見た目だけだけど・・・・・。





土曜日なこともあり、私服だから何処の学校の生徒なのかも分からない。








毎週土曜日に、ここに来ては彼がテニスをする姿を、
                 少しの間眺めて家に帰る。





これが、最近の私の習慣。







いつも通り。いつも通り。
















『さて。帰ろうかな。』




30分経って、我に返り思う。







これだけの間、休まずにテニスをしている彼を見て、率直にスゴイと思う。







ハードなスポーツだろうし―――――








「ねぇ。そこのアンタ!! アンタの足元にある、テニスボール。
 取ってくんない?」






え???







足元を見ると、1つのテニスボール。






真っすぐ先を見ると、癖っ毛の彼がいる。








『あ。うん!!』











私が、ボールを手にし、前を見るとそこには―――――









「サンキュ!!」






そう言って、ニコッと笑っている彼がいた。









『いえ。別に・・・』









名前とか聞きたいって、あれ程思っていたのに、
          彼を目の前にすると何も言葉が出てこない。










「アンタさ。テニスしないの?」







『えっ??何でですか?』






私テニスなんてしたことないし。

正直。ルールもいまいち分からない・・・









「だって、毎週土曜日はいつも此処に座ってるじゃん。 
ボーっと眺めてるだけなんて、楽しくないだろ? 一緒にやろーぜ!」







見てくれてたんだ・・・



気にしてくれていた事が、物凄く嬉しい!







でも・・・





『私、テニスしたことないから、ルールもよくわからないの・・・』






せっかく誘ってくれたのに、テニスが出来ないなんて、なんて残念なんだろう(´;д;`)ウッ…











「じゃ。俺が教えるぜ!!」



『え??』








うそでしょ!?!?!








「俺、立海大付属の切原赤也。アンタは?」





名乗れってことかな??








『ヒヤシンスコスモスです。』








「じゃあ。コスモスな!!来週から絶対来いよ!!
                  俺が教えてやるんだからな!」








そう言って、彼はテニスコートに行ってしまった。




嵐の様な出来事・・・









『あ。ボール。』





まるで、シンデレラが落して行ったガラスの靴のように、




彼は、ボールを忘れていった。









(来週、返そう!)









いつも通り。の週末が、



いつも通り。じゃない週末に変わった。









ありがとう切原くん。









『来週から、もっと週末が楽しみになるな♪』









そのあと、私はスキップしながら家に帰った((((笑




Weekend Love



これから、よろしくね!切原くん☆
















2011/09/16  完成



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