小説 長編 | ナノ



バラside

「また、学校を歩きまわってたのかよ!!」



コートの中に入ると
ピョンピョン跳ねながら真っ先に話しかけてきた岳人。


『まぁ。ちょこっと見てきただけだけど…』


「あ〜。向日さん!やっぱりこの子氷帝のマネだったんすね!」



桃ちゃんも、岳人と興奮しながら話す。



「まあな〜。使い物になんねーけど!」

「そんなことないっすよ!可愛いですし〜。」

グサッと心に突き刺す言葉を放つ岳人と
フォローを入れてくれる桃ちゃん。



(岳人め…。 あとで絞めてやる)

そう心に決め、自分の居場所が無くなったので
コート内を見渡すと…



私の目線の先には、不二先輩が居た。









(キラキラな王子様だ…)

別に、他のみんなが王子様じゃないってわけじゃないけど
雰囲気が、王子様…









少し、ドキドキしながら不二先輩に近づいて行く。


(うわー)

不二先輩との距離、2メートル!!
直ぐそこには、不二先輩が居て休憩してる。
少しだけ汗をかいてて、それがまた乙女心をそそる。(じゃねぇな。)
乙女心をくすぐる。









「あ。君は、確か氷帝の。」


不二先輩が気付いた。
私の存在に…



『あ。えっと、氷帝テニス部マネージャーのヒヤシンスバラです。』






初めてだ。
こんな気持ち。



人と話すだけで、こんなにもドキドキしちゃうなんて…
私が私じゃないかのように、心臓のドキドキが不二先輩に
聞こえちゃうんじゃないかってぐらいに、心臓が出てくるんじゃないかって
自分の体を心配するぐらい。












どうしよう…


本気で、好きになってしまったかもしれない。



“私は不二先輩が好き”なのかもしれない…

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