小説 長編 | ナノ



偶然と必然の間で

(あ〜〜。この荷物重い・・・。
誰か手伝ってくれそうな人居ないかな。

あ。)




『ねぇ。そこの男の子!!』





「え・・・。俺のこと呼んでんの?」






『そう!・・・君、確か・・・。 
あ!そうだ。1年の越前くん。』




「そうだけど。・・・・・
あんたは、確か桃先輩と同じクラスの。。。」






『ヒヤシンスバラです。』




「別に名前はいいよ。 でさ、なんで俺呼んだわけ?」






あ!そうだった。

ふと、我に返って、越前君を呼びとめた理由を思い出す。







『この荷物を、科学室に運ぶのを手伝ってほしいの!』





そういうと、越前君は快く荷物を持ってくれた。




「別にいいッスけど・・・。
なんでこんな荷物持ってるんっすか?」



確かに何も知らない人が見たら、ビックリする光景だろう。

女の子が、資料本10冊に何が何だか分からない
プリントを約70枚ほど持っているのだから。







『先生に頼まれたの。学級委員だから
しょうがないかな〜ってね。』





とか言いつつも、先生を軽く恨んでいる私は・・・

(先生が悪いよ。。。)






「・・・・・・・しょうがない、か。 
でも、学級委員って男女1名ずつだったよね?」






越前君は不思議そうに尋ねてくる。





『う〜ん...私のクラスの男子の学級委員がさ、
働いてくれないから、その分まで仕事をしてるの。』








私が、他人事のように言うのを見て、

越前君が少し驚いているのが自分でも分かった。





「じゃあ。次から力仕事頼まれた時は、
俺を呼んでいいから。」




!!!


驚いた。1年生に手伝わせるのもどうかと思うけど。





『ありがと。』






一応、感謝は伝えないとね。





私が笑うと、越前君も優しい顔になった。

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