小説 長編 | ナノ



君の笑顔

「ふわぁぁぁ。」

よう寝たのう。スッキリじゃ。


『う・・・・ん』


なんじゃ。







―――――――――――――――バラ。


気持ち良さそうに寝とるのう。


だが、どうしたもんか。



少しでも動けば、きっとバラを起こしてしまう。






まぁ。このままバラの寝顔を一人占めっていうのも、たまには良いぜよ。





**** 


『うーーーーーん。』


あっ。



私、寝てた???




「あ。起きたんか。」



『雅治!?何でココに??』


私がそう言うと雅治は少し怪訝そうな顔をした。


「なんでって、お前さん覚えとらんのか??」


コクリと頷くと


はぁ。と1つため息をついた。


幸せが逃げちゃうよ。と思ったのは私の心の中にしまっておくことにした。



「バラが、俺の肩にもたれかかって寝とったぜよ。」




『え!!ウソ!?』



そうか。あの後、私・・・・・



寝たんだ。




キーンコーンカーンコーン



「予鈴じゃき。」


『もう、行かないといけないね。』



そう言いながらも、雅治とまだ一緒に居たい。


でも・・・・・・・





『さっきは、ゴメンね。  また放課後にでも会おう!!』


「あぁ。そうじゃのう。  そんなことは気にせんでいいから、早う行きんしゃい。」





でそう言ってくれたのが嬉しくて、

笑顔で返事をした。


『うん!』




  ****


バラが居なくなった屋上は、とても静かだった。



「これからどうするかのう・・・・・」


教室に戻れば、きっとブン太がバラの話を持ちかけてくるに違いない。


「久しぶりに・・・・サボるとするか。」





真田に見つかったら、大変なことになるのう。


プリッッ





そう考えながら、一人また眠りに落ちた。





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