小説 長編 | ナノ



04

「どうして...泣いていた?」





僕が部室を出ると、泣いてるバラちゃんが居た。

よく分からない。どうして?何があったんだい?














≪どうしてって顔してるっスね。≫

そう声をかけられて、後ろを振り向くと、









「越前?」


ルーキーがいた。







≪バラ先輩きっと勘違いして泣いてるッス。≫

勘違い?何を勘違いするんだ。









「どうして、勘違いを?」





≪俺なんかに聞いてないで、本人に聞いた方が良いと…≫











小生意気なルーキーが居たもんだ。でも、今日は助けられた。



僕は、越前の言葉を最後まで聞かずに、走り出した。彼女のもとへ。
















≪天才でも解けない恋のゲームか…≫



そんな言葉にも気付かずに。



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