誰か救急車呼んでやって

episode:1 本田菊の場合


「ねぇ菊、マンガ読んで良い?」

本田菊宅
今日は、イタリアとドイツの二人が遊びに来ている。

「えぇ。構いませんよ。」
にこり、と日本が微笑む。

「何にしようかな〜」
ヴェッヴェッと特徴的な音を漏らしながら、品定めをしていくイタリア。

「あっ!これなんかどうかな〜?」
「ッ!!フェリシアーノ君、それは…!」

「………。」
ぺらり、とめくって数秒後。


イタリアは無言でもとの場所にその本を戻した。




『あぁぁぁぁぁぁぉぉぉお!!』


日本はせめて心の中で叫んだ。






episode: 2 フランシス・ボヌフォアの場合



修羅場明けに、菊ん家のパソコンで試しに自分の名前を検索しようと打ち込んだ。

変換した。

“腐乱死す”と変換された。

それにもめげずに検索したら、自分のアンチレスに辿り着いた。


何故だか涙がとまらなかった。




episode:3 ギルベルト・バイルシュミットの場合



本田ん家の本棚の本を適当に漁ったら、俺らしき男とくそ坊っちゃんらしき男が表紙の、ペラい本があったから読んでみた。

なんか、ぐちゃぐちゃのどろどろだった。

しかも俺が男役だった。

作者を調べたら、好きな女の名前がかかれている。

何て言うか、最悪ってこんな感じなのだと知った。



episode:4 アーサー・カークランドの場合


手も繋いだ、キスもした。
途中、他のヤツの邪魔もあったけど、それでも菊は俺を愛してくれた。














…という、エリザベータが描いたらしいでかくて薄い本をフランシスがくれた。

憐れみが込められた瞳で。

フランシスは死ねば良いと思うが正直、エリザベータはgoodjob!



episode:5 王耀の場合



久し振りに湾の部屋に入ったある。
我と菊が表紙の薄い本が床に落ちてたあるよ。

拾って試しに捲ってみたね!


子供って知らないうちにどこかに行っちゃうものだと痛感したある。

我は知らんぷりして部屋からでたあるよ。



episode:6 ギルベルト・バイルシュミットの場合



うちひしがれてたら、俺の肩に温かい手のひらの感触があった。

本田が温かい瞳で見つめている。

気をとりなおそうと目を上げたら、気になるタイトルを見つけたので引っ張り出してみた。

捲ってみると、俺らしき男とわが弟ルッツらしき男が絡んでた。


しかも今度は俺が女役。

表紙には作者名が。

しっかりと本田の名前が印刷されてた。



最悪には更に下があるということを、俺は今日初めて知った。


誰か救急車呼んでやって

この場合は主に精神的に

誰か助けてあげてください













後記
管理人葉隠咲良様の企画 腐ってたって良いじゃない!に参加させて頂きました!あまり書かないタイプのお話しだったので新鮮でたのしかったです!
ありがとうございました!












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