「なあ黄瀬、真ちゃんってなんであんなに可愛いんだろうな」
「高尾っち!?なんなんスかいきなり」
「だからあ!真ちゃんが可愛いすぎて毎日が辛いからどうしようって相談なの」
「なんで俺に……」
「黄瀬って恋愛経験豊富っしょ?だから、恋人が可愛いすぎて困ったことくらいあると思って」
「そりゃあそこらの高校生よりは豊富だと思うけど!でもあんま真剣に付き合ったことないし、残念だけど期待には沿えないっス」
「えー、モデルなのに意外だな」
「モデルは関係ないっス!ていうか高尾っちも恋愛経験それなりにありそうな」
「俺が心から好きになれたのは真ちゃんだけだ」
「そっスか…。まあ経験がなくとも、相談くらいなら聞いてあげてもいいっスよ?」
「まじ?じゃあ真ちゃんってなんであんなに可愛いの?天使なの?」
「うわっこの子わりと重症だ!」
「見た目は超美人さんなくせして中身が電波だったりツンデレだったりそのくせたまに俺に素直になって甘えてきたりしてうんやっぱ天使だったわ!」
「自己完結したっス!俺のいる意味って」
「ぶっちゃけ真ちゃんの可愛さを自慢できれば誰だっていいよ!」
「本音がひどい!ていうか高尾っちは緑間っちのどんなとこが可愛いんスか?」
「全部に決まってるけど、強いて言うなら俺だけに頼ってくるところとか?普段のプライドがすごい分きゅんとくるっていうか」
「へー…あの緑間っちが人に頼るなんて」
「だろ?俺だけってのがまたな」
「中学時代からは考えられないっス」
「真ちゃんって中学時代からあんなんだったの?」
「そっスねえ…他人に弱味を見せるのが下手だったかな。甘えるのが下手で。あと、どちらかというとわがままを言うより周りに手を焼いていたというか。ストイックなのは相変わらずっスけどね」
「うはあ…中学時代から真ちゃんと知り合っていれば俺がさんざん甘やかしたのに!」
「あはは、あの頃に高尾っちがいたらそれはそれで面白かったかもしれないっスね」
「ねえ、昔の真ちゃんの話しもっと聞かせてよ!」
「いっスけど……それなら俺よりもっと適任な人がいるっスよ」
「へー、誰?」
「青峰っちならクラスも同じだったからもっと緑間っちのこと知ってるはずっス!連絡しようか?」
「いやいい!自力で行くわ!」
「えっちょっ高尾っち!?……あー、行っちゃった…。青峰っちなんかごめんなさいっス…」
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2013/06/22