そーしゃるなねっとわーくに捧ぐ、僕の幸福 | ナノ

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 俺は気づけば天宮と会社のエントランスで“来るらしい人達”を待っていた。天宮曰く、全員同期で、女性が天宮を含めて3人。男は4人らしい。まあ、俺もつきあいの悪いやつだと思われたくないし、たまには仲間内で騒ぐのも悪くはない、と思っている。夜の集まりは、優花とつきあい始めてからはさけていたため、かなり久しぶりということになり、実は結構楽しみだったりして、やはり同期となる仲間達が来ると少なからず心は躍った。

「おまたせ。」

 気がつくと5人の顔見知りが立っていた。みんなにこにこと笑い、人数を確認すると、
「いこっか。」
と、天宮が指揮をとった。会社を出ると、風が心地よかった。ふと、下を見てみると見覚えのあるバレッタが落ちていることに気がつく。何だ。この赤い、スワロフスキーをちりばめたきらきらと光るバレッタは間違いなく去年の誕生日に俺が優花にあげたものだ。拾い上げて裏返してみると、「From.Kunio」の文字があった。特注で名前を彫ってもらった俺の名前だ。間違えようがない。でも、なぜ?優花がたまたまここを通りかかって落としてしまったのか?それとも――…。




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