気がついているのは一人だけ



地上に出てから、私たちは結ばれた。私がサンズに告白したのだ。
星がキラキラと輝く空の下で、サンズと二人きり。指を絡ませる、所謂恋人繋ぎをしながら見ているせいか、この夜空はとても特別なものに感じる。いや、特別なのだろう。

「綺麗だね」
「あぁ」
「地下の天井も綺麗だったけど、地上の方が何倍も綺麗!」
「そうだな」
「私、今すっごく幸せ」

そう言いながら微笑むと、サンズも微笑んでくれた。そして、サンズは私の手をぎゅっと握りしめる。
あぁ、ずっとこのまま幸せに暮ら




「ナマエ……」

聞き慣れた声が聞こえ、体を揺すられる。なんだか私、とても幸せな夢を見ていたような…ぱちりと目を開けると、目の前にはサンズがいた。ここどこだっけ?と辺りを見渡すと、サンズとパピルスの家のソファで寝ていたようだ。あぁそうだ、遊びに来ててそのまま寝ちゃったんだ。そう理解し、目の前のサンズに微笑んだ。

「サンズ、おはよう」
「おはようじゃなくておそようだろ?」
「そのセリフ、サンズにだけは言われたくないね」

と言いながら、よいしょと起き上がる。すると、何かがずるりとずれた。なんだろう?と思ってみると、見慣れたサンズのパーカーだった。寝ていた私にかけてくれていたみたいだ。

「サンズ、パーカーありがとう」
「あぁ。お前さんのお腹が丸出しだったからな」
「嘘!?」
「嘘だぜ」
「もう!」

サンズと二人で笑いあう。そして、サンズは私の隣に座って来た。パーカーを着ていないから、腕が丸出しのサンズは初めて見る。……なんかエロい。

「よし、テレビでも見るか」

私が今サンズをどんな目で見ているのかを知らない本人は、呑気にリモコンを取り出した。

「そうだね」

と、返事をし、我に帰った私は視線をテレビへと移した。
ソファにもたれながらサンズと一緒にテレビを見る。そんな時間も悪くない。なんせ私はサンズのことが好きなのだ。片思いだけど……いつか告白しようと思う。チラリと隣を見ると、サンズの白い手が無防備にソファの上に置かれている。そして私は何を思ったのか、サンズの手に手を重ねてしまった。ひんやりとした感触が伝わってくると同時に、その手はピクリと反応した。サンズはビックリしているようで、どうしたんだと言いたげにこちらを見る。私も自分の行動にビックリして、何をしているんだと後悔した。

「あ、えっと、ごめん」

焦りつつそう言い、サンズの手から手を退ける。

「あ、あぁ」

気まずい雰囲気が流れる。私、ほんとに何してるんだろう?後悔しつつチラリとサンズの様子を伺うと……なぜか悲しそうな顔をしていた。え!?そんなに私に触られたのが嫌だった!?

「さ、サンズ!触ってごめんね!深い意味無いから安心してね!手洗っても良いから!!」
「え、あぁ。大丈夫だぜ、別に。洗わないぞ」

サンズの返事を聞いてから、あ、これ色々とバレバレな言い方しちゃったなと気づく。
あぁ〜〜……なんか今日後悔してばかりだ。




そして翌日。今日もいつも通りの日、と思っていたのだが、なんと、サンズによると人間が落ちてきたらしい。パピルスにはまだ伝えてないようだった。
もし人間に会ったらどうしよう、なんて声をかけようか?と思いながら歩いていると、青と紫のシマシマの服が見えた。あれってもしかして人間だよね!?とどうしようか戸惑っていると、人間はどんどん近づいて来る。ショートカットの小さな子供のようだ。とりあえず、喋りかけることにした。

「え、えっと……初めまして!私はナマエ!Snowdinに住んでるよ。君は人間だよね?」

そう話かけると、いきなり殴られた。

「え!?」

驚き、思わず後ろへと倒れこむ。じんじんと痛みが襲って来て顔をしかめるも、人間は無表情のまま私の上へ覆い被さり殴ることをやめない。人間は手にはグローブをつけており、そのせいかとても痛い。

「やめて!」

そうお願いしても、人間はやめてくれなかった。なんで?私、何もしてないのに。攻撃だってしてないのに。
痛みと衝撃に一生懸命に耐えていると、ふと、人間が殴るのをやめた。

「……敵じゃないって、わかってくれたの……?」

そう聞くも、人間は一言も返事をしない。でも、殴るのをやめてくれたと言うことはそういうことだろうか?そう安心したのも束の間、人間はプラスチック製のナイフを取り出した。まさか、と嫌な予感がし助けを呼ぼうとしたがそんな暇はなく、ぶすりと私のお腹に冷たい物が刺さった。




「ナマエ、起きてくれ。頼む」

聞き慣れた声が聞こえ、体を揺すられる。なんだか私、とても怖い夢を見ていたような……ぱちりと目を開けると、目の前にはサンズがいた。ち、近い……!目が合うと、サンズは頭を撫でてくれた。きゅんとし頬が熱くなるのを感じつつ、ここどこだっけ?と辺りを見渡すと、サンズとパピルスの家のソファで寝ていたようだ。あぁそうだ、遊びに来ててそのまま寝ちゃったんだ。そう理解し、目の前のサンズに微笑んだ。

「サンズ、おはよう」
「……おはようじゃなくておそようだろ?」
「そのセリフ、サンズにだけは言われたくないね」

と言いながら、よいしょと起き上がる。すると、何かがずるりとずれた。なんだろう?と思ってみると、見慣れたサンズのパーカーだった。寝ていた私にかけてくれていたみたいだ。

「サンズ、パーカーありがとう」
「あぁ。その代わりまぬけな寝顔を見させてもらったからな」
「え!忘れてよ!」
「一生忘れられねぇなぁ」

涎垂れてなかったかな!?と口元を擦る私を見て、サンズは笑いながら隣に座ってきた。パーカーを着ていないから腕が丸出しのサンズは……なんかエロい。

「よし、テレビでも見るか」

そして、サンズはそう言いながらリモコンを取り出した。サンズの声に我に帰り、

「そうだね」

と、返事をする。
ソファにもたれながらサンズと一緒にテレビを見る。そんな時間も悪くない。なんせ私はサンズのことが好きなのだ。片思いだけど……いつか告白しようと思う。チラリと隣を見ると、サンズの白い手が無防備にソファの上に置かれている。そして私は何を思ったのか、サンズの手に手を重ねてしまった。ひんやりとした感触が伝わってくる。自分の行動にビックリして、何をしているんだと後悔し手を離そうとすると、サンズに手を握られた。え……?ひんやりとした硬い手が、私の手を優しく包み込む。

「……今日はこのままテレビ見ようぜ」

顔が真っ赤になっているだろう私は、「うん」と返事をすることしか出来なかった。
…当然、テレビに集中できるわけがなかった。







×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -