尋問

「もう、やめてやれよ…。吐かせなきゃなんねえのは分かってっけど、同じ男として、あまりにかわいそうだ…」
「斎藤、つまんないこと言うなよ。んじゃどうやってこの根性者を吐かせんの?」
斎藤と呼ばれたのはさっき俺を見て顔を赤らめた強面の男だった。
「いや、それは…」
「無いんだろ、なら適当なこと言うなよ。…あ、もしかしてお前、何、こいつのこと気に入ったわけ?確かにこいつよく見れば綺麗な顔してるけどさ、男色の趣味はないとか言ってたくせに…」
「そ、そんなんじゃねえよ!ただ、喋りそうもない尋問続けたって意味ねえだろ」
「…ふーん、じゃ、痛いのはこいつ得意みたいだし。こういう尋問に変えてみる?」
そう言ってまた、楠木は鉄の棒を俺の首元に当てる。あの痛みが、来る、そう思ったが、与えられた電流は、先ほどまでに比べてあまりに微弱なものだった。

「な、何してんだよ、さっきと同じじゃねえか」
「違うよ、強さはさっきの3分の1以下だし、そこまで痛くはない電流だよ」
「はあ?余計悪いじゃねえか、さっきでも吐かなかったのに、そんな…」
「まあ黙って見てろって」
楠木と斎藤の問答を聞き流しかしながら、電流に耐えていたが、本当に痛くない。なんだ、どういうつもりなんだ、と考えていると鉄の棒は首元を離れてまたペニスに当てられようとしていた。痛くはないし、身構えずに楠木の手の動きを目で追っていると、鉄の棒がペニスに触れた瞬間、体が跳ねる。

「んああああっは、やめ、やめ、あはああっ、んあああっは、あっああっ」
声が止まらない。腰は鉄の棒から逃げようとするが、楠木はその動きを追い、俺を逃がさない。
「お、おい、どうしたんだ、なんで」
「首は大丈夫でも、ここは敏感だからね。それに、さっきは強すぎて痛みしか感じなくても、今は微妙な強さだから痛くはない。でもこんなところに弱い電流なんて流されてみなよ。ほら、こいつの顔、やばいよ」
「…」
楠木が促すと同時に斎藤や他の男たちは一斉に俺の顔を見て、だんだんとギラギラとした目つきになり、興奮した様子を醸し出す。
でも、俺はそれどころじゃなかった。絶妙な強さの電流によって身体が支配される。今まで感じたことのない快感だった。

「あああああああっ、やだ、も、むり、むり、あはあああっ、でる、でる、うあああっあっあっああ」
「…ほんと、えろすぎ。なに、もう出るの?」
「あああああっ、でる、でる、はああっでるっ」
「だめだよ、出させてあげない」

そう言って、楠木は電流を止める。急に刺激がなくなって、俺は快感を追うように腰をヘコヘコと動かすが、達することはできない。
「…なんだこいつ、やばいな」
いつの間にか近づいてきた斎藤が、ギラついた目で俺を見下ろす。
「今時AVでもいないよね、こんなの」
楠木は楽しそうに、だが息は少し荒い様子で俺の痴態を見つめていた。

「いや、イきた、イきたい」
「だーめ、イきたかったら、組のこと、話して?」
楠木は首をこてんと傾ける。話すことは出来ないが、俺には全く余裕はなかった。

「や、やだあ、いきたい、いきたい」
「話さないならしょうがないなあ」
そう言って楠木は茶髪の長髪を結っていた髪ゴムを外し、俺のペニスの根元をきつく縛り上げた。

「んじゃ、話したくなったら教えてね」
にっこりと笑ってそう言い、楠木はまた微弱な電流をペニスに流す。次は、俺の裏筋にぴったりと棒を添わせていた。

「やあああああっやだあああっあっは、あんああっ、ひゃあ、あああっ、イク、イクイクっ……っあああああっ、イった、イったから止めて、ああああっ、でない、でな、あああああっ」
ドライでイっても電流は止められない。イった後の敏感なそこをさらに責められ、気が狂いそうになる。
「ははは、頭振り乱しちゃって。やっぱこっちの方が弱いんだね。痛みの時は、ずーっとだんまりだったのに、今はずーっとおねだりしてる」
楠木は甘い目で見つめてきて、俺の視界を占領する。ペニスに棒を当てたまま、俺の顔に自分の顔を近づけ、キスをしてくる。
「んっぺろっは、まだ、話したくない?」
「ああああっ、ない、知らない、しらなっ、ああああああんああっ、だめあっ、イク、またイク、あああああっ、は、ああああんっ、だした、だしたい、おねが、ださせて、せーえきださせてえ」
楠木の目を見つめながら懇願すると、抑えきれなくなったようにまた、唇を奪われる。上顎の裏を舐められさらに身体は昂ぶる。もっと、とせがもうとすると口を強引に離される。

「いい加減にしろ、これは尋問なんだ、お前の好き勝手する時じゃない」
「…とか言って、おもっきし勃ってるよ、斎藤。みんなも前かがみになってるしねー。自分がヤりたいならはっきり言いなよ」
見透かしたように楠木が言うと、斎藤はバツが悪そうに顔を背ける。そして俺の顔を見ると、無言で近づいてくる。何をされるのかと身構えると、斎藤は唯一着衣している俺のシャツのボタンに手を掛けると、上から一つずつボタンを外していった。そしてシャツを後ろにやると、露わになった俺の乳首を凝視した後、勢い良く右の乳首にむしゃぶりつく。


「あああああああっやだ、それやだああっ、あああああっやああ」
ペニスへの刺激に加え組長に開発された乳首も激しく責められる。

「さっすがだね、乳首もそんなかわいいピンク色してるなんて。上から下まで男を誘うために作られた体だね。」
楠木が俺の体を見て辱める間も、斎藤は俺の乳首を弄り続ける。
「ぺろっぐちゅっかりかり、ちゅううううううううっ、…は、どーだ、きもちいいかよ」
「あああっんああっ、ちくび、ちくびきもちいい、やだあああもうむりっ、ちくびもちんぽも、きもちいいのっ」

「…この淫乱がっ」
「…ほんと、男を惑わせるね、きみ」
斎藤と楠木は口々に呟いたあと、さらに強く責め立ててくる。でも、まだペニスは戒められたままで、解放してもらえる気配はない。

「あああああっ、イかせて、おねがい、出したい、あああっ、ちんぽからせーえき、出したいっ、どぴゅどぴゅさせてえ」
「…だめだよ、話さないなら。」
楠木を見つめて懇願すると、少し瞳が揺らいだが、やはり折れてはくれない。
「んあああああっ、は、あ、さ、さいとう、さ、さいとうさん、おねがい、イかせて、ゴムとって、おねがい、話す以外なら、なんでもするから、おねが、んあああああああああっ」
それならと、乳首に吸い付く斎藤に目を向け、ペニスの解放を乞う。斎藤は名前を呼ばれたことに驚き、顔を真っ赤にさせどきまぎしていて、押せばいける、と思ったが、次の瞬間、微弱だった電流が強くされる。最初のように痛いほどではなかったが、ドライが続くような強烈な快感を亀頭にピンポイントで与えられて、目の前が真っ白になる。


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