「視線の先」没シーン

2011/04/06 18:15

日常の小話:視線の先(万+三+明)
冒頭の没シーン。

 決められたある一つのテーマに対するアプローチを各班ごとに決め、それに従って独自に調査しまとめて発表するという課題研究の授業が、どの教科に限らず、特進科では頻繁に行われている。
 今回のそれは生物学の時間に行われ、より理解が深まるよう実習を含み、さらに科学特進クラスとの合同で進められていた。各班のメンバーには必ず一人、科学特進の生徒が振り分けられるのだ。
 そんなわけで、万丈目、三沢そして明日香の三人は班を結成した。別のクラスメイトと班を作ることも勿論あるのだが、三人が揃うような時は自然とこの組み合わせになる。気心の知れたもの同士というべきか、正直この面子が一番やりやすいのだ。
 さて、彼らは今まさに実習中で、さらに実験作業を機械に任せる行程、所謂待ち時間を過ごしていた。各々でアプローチが違うので、各実験台の様相は異なる。自分達のように待ち時間を手持ちぶさたに過ごす所もあれば、顕微鏡を持ち出して観察している所、せっせと試薬を試験管に分注している所、使用済み器具を洗っている所など様々だ。
 クラスの中で中心となって一際動いているのは、やはり科学特進の生徒だった。この中で白衣を着ているのは科学特進と担当教諭だけなので、それが一目で分かる。 その中で三人は、窓側にある人通りの少ない実験台を確保していた。

「あと10分か」
「まさかこんなに暇になるとは思わなかった」
「生物系の実験ってこんなものだぞ。忙しい時は秒刻みで忙しないのに、待つ時はホント長いんだよ。だからその待ち時間に何をするかで、その後の実験の進行がガラリと変わるんだけどな」

 まぁ今回は大人数での合同実習だから、予め準備もみんな済んでるし、何もしないでいいんだけど。そういいながら三沢は実験計画書をめくった。三沢が中心となって三人で作ったそれは、今回の実験に関する原理から、実験目的、実験方法、結果の仮定、得られる結果から示されるだろう次への応用までまとめており、あとは実際の実験データとそれに伴う考察を付け加えれば、立派なレポートとして十分通用するような代物だ。



状況描写が冗長、さして必要性のないシーンだったので、バッサリ削除。



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