こばなし。 | ナノ

ハロウィーン話




キョウヘイとトウヤの場合。



「トウヤ先輩!今日が何の日だか知ってますか?」

「あぁ、知ってる知ってる。ほらトリックオアトリート」

「うわ、普通にお菓子持ってたよこの先輩」

「お前の考えてることなんてお見通しなんだよ。分かったら帰れそして二度と顔を見せるな」

「うーわ、うーわ。普通ここはお菓子持ってないで俺にいたずらされる時でしょ。先輩空気読めないですね」

「殴られてえのか」

「先輩なら喜んでうけますよ俺!……で、先輩トリックオアトリート」

「は?」

「いやだから、トリックオアトリート」

「いやさっき飴あげたよな」

「でも俺、あの時まだその言葉を言ってなかったんですけど?」

「…………あ、」

「……あぁもう、やっぱ先輩は本当にかわいいですね!さぁお菓子を今すぐ俺に!」

「……よし待ってろ。今台所から取ってくるから」

「はい時間切れでーす。ここで先輩に選択肢を与えたいと思います」

「……おい、なんで今俺は両腕を掴まれてんだ。つか顔近え離れろ」

「ちょうど先輩が今座ってる場所がソファーの上で良かったです。はい1つ目は……」

「聞けよ」

「ちゅーさせてください」

「いや真顔で言うな変態。つうか選択肢にもなってねえし」

「…………」

「……いやだから顔がどんどん近くなってんだけど」

「…………」

「い、いやいやなんで無言なんだよなんか喋れよお前」

「……先輩、」

「な、なんだよ」

「少し黙って」

「……は!?…なっ、おい……やっ、」

「…………」

「やめろっつってんだろこの変態バカ後輩ぃい!!」

「ぶふぇあ!!」







* * * * * *

トウヤは けりとばすを
くらわせた!

本当はハロウィンの時に載せる予定だった短編を、こばなしにしてみました。季節はずれすぎる。
キョウヘイくんがちょっとブラックな話。
……なんかもう本当にいろいろとすいません……。




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