劇的なこともなんにもねぇけど、俺っちも王サマも無事に3年進級。また同じクラスだったさ。
おはようのチューも、繋ぐ指も、桜も、バイバイのキスも変わらない。
話すことがあるわけでもねぇのに、やっぱり二人で一緒にいて、たまにくだらない喧嘩をしたりする。
学年頭の実力テスト(うちのガッコの3年は4月にある)は、あんまりイイ感じじゃなかったけど、俺っちと王サマは相変わらず。
王サマを好きんなってから、一年が早い。
蝉玉とモグラに野次入れられて、韋護に「卒業」話を根掘り葉掘りされてよ。
なんちゅーか、
俺っちと王サマは、変わらなくていいみたい。
変わらねぇのがいいみたいさ!
なんだ、そっか。
じゃあきっと、今も昔も、俺っちと王サマは両想いってのを続けてるんか。だから次の1年もきっとそう。
そんなことを柄でもないのにノートの隅に書いてみて、机の上の携帯のランプが光ってる。──あ、
「もしもし?王サマ?うん、今度のー、うん。今度の休みだけどよ、──」
桜がはらはら、待ち合わせは非常階段で二人。
(
青と一年、僕らの事情)
end.
2012/07/23
高校生日記