これの続き





「…私は…元親さんのことが………好きなんです…」

私が元親さんの目を見てこう言ったら、元親さんは目を丸くして私を見返した。

「……は?」
「だから!……その、貴方のことが…好き、なんです…」

私がもう一度言うと、元親さんは口をぽかんと開けたまま固まってしまった。間抜け面とはこういう顔のことだろうか。
次に彼はいきなり私の頬からばっと手を放し、真っ赤な顔でこう言った。

「…………つ、鶴の字、どうした?や、やっぱお前、熱があんじゃねぇか?」

女心をまるでわかっていない発言だった。私がせっかく勇気を出して告白したのにこの海賊は…!

「ありませんっ!!私はいたって真剣ですよ!!」
「で、でもよぉ…鶴の字が俺のことを…その、すすす好きだなんて、有り得ねぇよ!」

この人は私の想いを全否定するつもりなのか。有り得なかったら今この状況は一体何なのだ。

「…元親さんは…私が嫌いなんですか」
「え!あ、いや、んなこたねぇけどよぉ…」
「なら返事をスバッと聞かせてください!私が好きなんですか、それとも瀬戸海を争う敵としか見れないんですか!」

こんなに問い質している自分に驚いた。でもやっぱり、はっきりさせておきたかったのだ。
元親さんは「えーと」とか「そのー…」と暫く口籠もったが、クソッと舌打ちをして私の腕をぐい、と引っ張った。

「ふえ、」

必然的に元親さんに抱き締められた私。みるみる顔に熱が集まった。

「も、元親さ、」
「俺も好きだよ」

私の言葉を遮り耳元で囁いた元親さん。抱き締める腕に力が籠もる。

「お前のことが…その、ずっと、好きだった………今までひでぇこと言って、ごめんな…鶴の字」

そう優しげに言う元親さんに、私は微笑んでそっと涙を溢した。

















「…遅いんですよ、海賊さん」

















もう親鶴結婚すればいいと思うの。(真顔)