地が震える、轟音が鳴り響く
「あーあ…まぁた派手にやっちゃって…」
うねる空気、舞い上がる土埃
「ま、あの人達だからしょうがないか…」
肉の千切れる音、舞い散る命
「……っと、俺様もうかうかしてらんねぇや」
背後の気配、ほとばしる殺気
「俺様を殺るなんて、百年早いよ」
「―――ッ!?」
佐助は飛び起きた。体は汗でびっしょりと濡れている。見渡せば、見慣れている自分の部屋が目に入った。月夜に照らされた黒いランドセルがやけに黒光りしている。
「……何だ…今の…」
震える体を抑え、混乱する頭を静める。
「…おれ今…夢で…人を…」
そこまで言ってから、その先の言葉をぐっと呑み込んだ。
「……まさか、ね…」
まだあどけない少年は、ぽつりと一人ごちた。
少年は夢を見た