あの後信玄と小十郎の元へそれぞれ全速力で駆け寄った二人は、再会を喜び合い、幸村は信玄が顧問の野球部へ、政宗は小十郎が顧問のサッカー部へ即入部した。

「なぁ、これなんてdestiny?」
「運命でござるぅうぅううあぁああぁああぁ!!!!!」

幸村に至ってはむせび泣いたという。













それから三日後。久し振りに全員が揃ったホームルームで、利家は一枚の紙を持って教壇に立っていた。

「もうすぐ体育大会なわけだが、今から各団ごとにクラスに分かれて役員決めをしてほしいんだ」

利家が告げたのは、体育大会が近々開かれるということだった。

「各団の場所はだなー…えーとこの紙によると…1組が赤団、2組が青団、3組が黄団、4組が白団らしいぞー。というわけで各自自分の団に移動してくれー」

利家に言われて、ぞろぞろと教室を出ていく生徒達。

「前田殿、某達は何団でござろうか?」
「おぉそっか、独眼竜と真田は転校してきたばかりだもんな!…えーっと…あ、独眼竜は青団で真田は赤団だぞ」

利家はにかりと笑って、ぴったりだな、と言った。

「やっぱり分かれたな…」
「ですが、政宗殿と一緒では面白くないでござる!」
「Ha!その通りだな!」

団を言われた二人は、それぞれ違うクラスへ入っていく。『絶対に負けない』という固い意志を持って―…



















各団の3年2組の割り当ては…

赤団
団長…幸村 副団長…佐助
団リーダー…小太郎 長政
小山田…書記なので別行動

青団
団長…政宗 副団長…かすが
一般…市 半兵衛
忠勝…会計なので別行動

黄団
団長…慶次 副団長…孫市
一般…武蔵 金吾
家康…生徒会長なので別行動

白団
団長…元親 副団長…元就
団リーダー…鶴姫
一般…宗麟
三成…副会長なので別行動

となる。因みに各団の担当教師は、

赤団…信玄 北条 濃姫 黒田
青団…片倉 謙信 明智 秀吉
黄団…利家 まつ 島津 松永
白団…信長 ザビ 大谷 宗茂
補欠教師…今川 顕如

となった。










放課後、各団の団長は校長室に来るようにと言われた為に、四人揃って校長室に出向いていた。

「…真田…俺達もうすぐ死ぬな…」
「…短い人生でござった…」
「あー?何シケた面してんだよ」
「お二人さん、校長と何かあったのかい?」

信長を恐れる政宗と幸村に、理由を知らない元親と慶次が問う。

「Ah…前世でちょっとな…」
「前世ェ?」
「あ、わかった!そういや二人が魔王さん倒したんだったなー!」
「それを言わないでくだされ慶次殿…!」

思い出した慶次に、真っ青になりながら幸村が首を振った。と、丁度校長室に着いた模様。

「俺達はここで死ぬのか…」
「…さらば、某」
「おいおい大袈裟だぜ。魔王も今じゃ校長だ。生徒のお前らには手ぇ出さねぇさ」
「だといいけどねぇ」

そう言って、慶次はドアをノックした。

「失礼しまーす」
「うむ」

中へ入ると、大きな校長机にどかりと座る校長――信長がいた。その隣に立つのは、秘書であり妻の濃姫である。

「あら、いらっしゃ……貴方達は!」

濃姫が四人を見て心底驚いた顔をした。隣に座る信長も少し目を見開いている。

「やぁ、濃姫さんに魔王さん!元気だったかい?」
「まさかあんたらとこんな形で会うとは思わなかったなァ……って、お前ら…」

慶次と元親が二人に声をかけるが、政宗と幸村は二人の陰に隠れてびくびく震えていた。

「…ろ、Long time no see……」
「…ままま魔王殿、あ、あの時は誠に、申し訳ござらん…」
「…完全にきょどってんなお二人さん」
「覇気もへったくれもねぇや」

呆れる慶次と元親。と、それまで黙っていた信長が口を開いた。

「……貴様らァ」
『ひっ』


















「是非もォ〜無しィ〜」














『……は?』

ぽかんと呆ける二人。慶次と元親も首を傾げる。

「もういいわよ貴方達。上総介様のお話はこれで終わりよ」
『終わりィ!?』

濃姫の言葉に全員が驚く。

「Wait、話ってあれだけか?」
「ええ。四人とも団長頑張ってって上総介様は仰ったの」
「是非も無しにそういう意味がござったのか!?」
「あら、わからなかった?」
『わかんねーよ』

何の為にここへ来たのか疑問が湧いた四人であった。





日本語でおk
(普通わかんないよね)






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