中編 | ナノ



最近打ち込めるような何かも無いし、暇だなーと思った。そこで目についたのが東方君だった。1・2回なら喋ったことはあるが、それも事務的な内容だけであるし、彼自体私の事を知っているかどうか際どい。だからこそいい。

今日から東方君の観察日記をつけようと思う。彼なら何か面白い事を起こしてくれるはず…………!


――――――――――――――――――観察日記1日目
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朝はギリギリに登校してきた。今日も女の子にチヤホヤされている。自慢の髪型は今日はバッチリ決まってるみたい。

1〜4限は爆睡してた。昨日寝てないのかな?なんにせよ、東方君は寝たらわかりやすい。大きい背が真ん丸になる。

昼、自分の弁当を持ってこっそり後をつけると隣のクラスの人と合流した。顔は見たことあるけど名前が思い出せない。東方君がおくやすって呼んでるからおくやす君って名前なんだろう。明日リサーチを入れてみることにする。

こそこそ後をついて回ったがバレることはなかった。うそっ?!私のスニーキング能力高すぎっ……!?

二人は学食で昼食を摂るらしい。東方君はから揚げ定食で、おくやす君はジャンボ牛丼だった。学食食べたことないけど美味しそうだな…。

食べた後、彼らは教室に戻ってくっちゃべっていた。

5〜6限も爆睡していた。授業受けなくてもいいんだろうか。


放課後、彼はおくやす君とどこかに向かうようだ。もちろんついて行く事にする。
ついた先はどうやらゲーセンみたいだ。あまりゲーセンには行ったことが無いからドキドキする。

2人はシューティングゲーム等をやっていて、とても楽しそうだった。彼らがそのゲームをやり終わった後、やってみたら思いの外楽しくて、やり込んでしまった。
見失った。

今日は面白いゲームを見つける事ができたしよしとする。


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