top
main
気付いて、嘘吐きアイロニック。


憂鬱×寂しい=それは?

「妙子〜。アンタ今度の土日、一緒に東京行かない?」

「んあ?」


お母さんがそう言い出したのは、それから三日後のことだった。リビングのソファに寝そべったまま読んでいた雑誌から目を離すと、アイスキャンディを咥えたまま言葉にならない返事を返す。今週末、母は一人で東京行きを予定していた。何でも、土曜日に学生時代の友人の結婚式があるとかで。それなのにまたどうして突然私も?、と思って先程の提案の理由を聞けば、週末は父と私と二人で過ごす予定であったのだが、その父にも急な仕事で出張が入ってしまったとのこと。一人で残ってもいいんだけど……と、付け加えた母だったが、従姉妹のお姉ちゃんも待ってるって言ってくれてるんだけど、という言葉に、二つ返事でついて行くことに決めた。どうせ残ったところで、何もすることもなく暇を持て余すだけだ。圭ちゃんは確かデートの予定だと言っていたはずだし…。

何もすることがないということは、考える時間が増えるということだ。悔しいけど、最近の私は、アイツのことばかり考えている。もう二度と話し掛けないと、そう突き放された日のことを。あれかも、私は彼のいる四組を避け続けている。自分の犯した失態を思い返すと、どんな顔をしていいのか分からない。失態だと認めるのは悔しい気もするけど、それでも日が経てば経つほどに、なぜか後悔の方が募っていくのを感じていた。だからと言って、あの時に何を言葉にして、どう伝えるのが正解だったというのか、今でも分からないけど。分からないことが、分からない。それがまた私の頭を悩ませる。


「何なの〜?難しい顔して」


その週の土曜日。朝早く、私はお母さんと共に東京行きの新幹線に乗るため、仙台駅に居た。出発時間までの間、お土産品を買い込みに行っていた母が、両手いっぱいに大きな紙袋を複数抱えて戻って来る。なんでもないよ、と欠伸を零しながら答えつつ、え?結婚式行くんだよね?そんな必要?と突っ込めば、その内二袋が実家用とのことで私に託されることになった。程なく時間となり、新幹線に乗ること約二時間。東京駅に到着すると、真っ直ぐ式会場へと向かう母とそこで分かれ、私は更に在来線で一時間電車に揺られて母の生まれ故郷へと向かう。乗り換えの駅では、路線の数がたったの二つしかない宮城と違い幾つも幾つもある案内表示に戸惑い、しかも、何の祭りかと思うぐらいの人の多さと、ホームに乗り込んで来た車両の長さに驚きつつ、無事に辿り着いた頃にはお昼近くになっていた。実家の最寄駅に降り立つと、改札の外で従姉妹のお姉ちゃんが待っていてくれている。思えば一人でここまで来たのは初めてで、笑顔で手を振る彼女の姿をみてホッと一安心。


「夏ぶり〜!元気してた?あ、ハイッ!これお母さんから」

「久しぶり〜元気元気〜!お土産ありがとう!……わぁ!喜久福の抹茶生クリーム大福!これ大好き〜」

「うそ、ヤッタァ!ヘヘッ、私も好き〜!家行ったら食べていい?」

「いいよいいよ〜。あ、荷物たくさんだから今日はタクシー使おっか?」

「ん〜、キャリーだから大丈夫!お母さんからお小遣いもらったんだ〜、途中おやつ買ってこう!」


と、母に託されたお土産の入った紙袋をお姉ちゃんに渡しつつ、ゴロゴロと荷物を引きずって歩きを進める。駅前にはスーパー目当てて何度か来ているし、途中の商店街で見掛けたことのあったお洒落な洋菓子店も気になっていたところだ。夏ぶりの再会でお姉ちゃんとゆっくり話したい気持ちもあって、二人で寄り道をしながら家まで向かった。母は今日、結婚式に出たあと二次会にも出席し、そのまま手配されたホテルに泊まるんだという。と、いうことは、私は今日一人で母の実家に泊まるわけだ。昼食をご馳走になって、しばし祖父母や叔父叔母と歓談を交わして、夕方になる前には早々にお姉ちゃんの部屋へと移動する。

話したいことがあった。三つ上の大学生のお姉ちゃん。彼氏がいるお姉ちゃん。私よりも少しだけ人生経験があって、それでいて自分と同世代で、恋を成就させている彼女に、聞いてほしいことがあった。二人っきりになったところで、私はここ最近ずっと悩み通しだった月島のことを、お姉ちゃんに初めて話した。自分の口から、男の子のことで相談を持ち掛けるのは物凄く恥ずかしい気もしたけど、圭ちゃんを含めた友達に相談するのはもっと恥ずかしかった。信用していないわけではないが、同じ学校という空間の中で胸の内を知っている人と毎日顔合わせなければならないというのが、なんだか居心地が悪そうで……。と、そんな思いで、月島とのやり取り、私が彼を怒らせてしまったこと、どうしたら良いのかよく分からないことを、お姉ちゃんに打ち明けた。


「うーん………妙子ちゃんはさ、その子のこと、どうしてそんなに気にするの?」

「……どうしてだろう」

「彼の言うとおり、何とも思ってないなら、別にどうもしなくていいじゃない。友達でもなかったんでしょ?仲良くする必要ないなら、この先話すことなくなったって支障ないじゃない?」


ベッドに腰掛け腕組みをしたまま、何かをじっと考え込んでいた様子であったお姉ちゃんから、質問が飛んで来る。その言葉の意味は分かっている。それはずっと自問自答してきたこと。分かってるんだ。それならそれでいいじゃない。友人として、人として、元からアイツとは縁は無かったんだって、そういうことでいいじゃんって。


「……それに納得できないっていうのはさ、やっぱり好意を持ってるんじゃないのかな?」


しかし、次の言葉に、一瞬ぎょっとしてお姉ちゃんの顔を見る。カーペットの敷かれた床に座り込んだ私は、彼女を下から覗き込む形になった。


「恋じゃないよ、好意ね?……些細なことがキッカケだったとしても、せっかく知り合えて、言葉を交わせるようになって、少しだけでも人となりが見えてきて。そんな人との関わりが突然消えてしまうのが、寂しいと思っているんじゃないの?例えばそれが、恋じゃなくても」


寂しい……?私は、寂しいのだろうか。月島との関わりが無くなると、寂しくなる?今まで考えたこともないその答えに、正直戸惑ってしまう。


「じゃあ、その圭ちゃんっていうお友達、その子と喧嘩したとして、この先絶交されるようなことがあったらどう?寂しくない?」

「そりゃあ…!ずっと同じ学校だったし、今高校で一番仲良いの圭ちゃんだし」

「それと一緒なんじゃないかな?付き合いが短いからって、当てはまらないとは限らないよ。……本当は妙子ちゃんも気付いてるんじゃない?このままでいいって本気で思ってたら、こんなに悩まないって。この先もこの縁を切りたくないって自分は思うのに、彼からは突き放されてしまったことが、寂しかったんじゃないの?」


丁寧に説明してくれるお姉ちゃんの声が、静かに頭の中に流れてくる。一つ一つを紐解くような優しい物言いは、私に反論する隙を与えない。何故なら、それは多分、お姉ちゃんの言っていることは限りなく正解に近いからなのだろう。


「私が思うに、妙子ちゃんも素直じゃないよね」

「えっ!そうかなぁ!?あたし、結構思ったまんま口にしちゃう癖あるけど…」

「だって。心では寂しいってちゃんとサイン出してるのに、頭では全然理解してないんだもん」

「……どういう意味かよく分かりません」

「なんていうか……私の超個人的意見だけど、寂しいは、恋のはじまりだよ?」


口元を綻ばせて言うお姉ちゃんに、私は呆気に取られる。恋?寂しいは、イコール、恋?ニヤニヤ顔のお姉ちゃんに返す言葉が見つからなくて、それなのに早鐘を打つように心臓が脈打ち出した。私が月島のことをこんなに気にしているのは好意を持っているからで、突き放されたことに悩んでいたのは寂しかったからで、それは、恋をしているから…?


「とはいえ、好き!って思う瞬間がまだないなら、そうと決め付けることないと思うけどね」


俄かには納得し難く、疑心暗鬼になって口を閉ざしたまま黙り込んでいると、お姉ちゃんが軽い調子で続けて笑う。


「でも。このままの状況がイヤなんだったら、素直になるのが一番だよ」

「素直に…っていったって、何をどうすればいいのか……」

「嫌いじゃないんでしょ?気まずいままはイヤなんでしょ?だったらそれを素直に伝えれば?この先も仲良くして下さいって、言ったらいいじゃない」

「そっ、そんな簡単に言わないでよ〜!それじゃあ、それこそ本当に私が月島を好きみたいじゃ…」

「そうやって格好つけるから、余計こじれたんじゃないの?いいじゃない、友達になりたいから、で。……阿吽の呼吸で通じ合える仲ならまだしも、言葉にしなくても伝わるだなんてキレイごと。そんな器用に出来てないの、人って。付き合いが浅いならもっとだよ。よって素直になるのが一番!」


立てた人差し指を私の鼻先に押し当てるお姉ちゃんは、今度こそ強い口調で言い切った。反論の言葉も出せず、私は眉を寄せて口を窄めるしかない。どれだけ酷い顔であったのか、それを見てお姉ちゃんが吹き出したと同時に、傍で振動音がした。ベッドから身を乗り出し手を伸ばしたお姉ちゃんが、テーブルの上の携帯を手に取る。指先を行ったり来たりと操作した後、フッと彼女の顔が柔らかく、それはそれは柔らかく変化した。優しく弧を描いた目と唇の形に、もしかして…?という思いが頭によぎる。


「…………彼氏さん?」

「えっ?あ、うん」

「そういえば、土日に突然お邪魔しちゃって大丈夫だったの?デートの予定とかあったりしなかった……?」

「全然!気にしないで大丈夫!向こうも今忙しいから、部活で」

「部活?何部なの?」

「バレー部よ」

「バ、バレー部………!」

「そうそう。今日明日とうちの母校で他校と練習試合やるんだって言ってたから、元々会う予定なんてなかったのよ……あっ、ねぇ、妙子ちゃん、ちょっとこっち来て」


バレー部という単語に身体が思わず反応したが、お姉ちゃんがそう言って手招きをするのに従い、何かと思いつつ私は立ち上がって彼女の横に腰を下ろした。程なく携帯を斜め上に向けたお姉ちゃんは、インカメモードで私たちのツーショットを写真に収めた。再び画面に目を落とした彼女は、何やら素早く指先を動かしている。もしや今写真送った…?


「今もね、練習の合間みたい」


と、脳裏に浮かんだが、まぁ別に人様の彼氏さんだし、気にすることでもない。特に咎めることもなくじっと見守っていたら、ニコニコの笑顔で携帯を見つめていたお姉ちゃんが不意に画面を向けてきた。と、その瞬間に、そこに映し出されていた写真に目が釘付けになる。


「つ、月島………!?」


一枚の写真にTシャツ姿の男の子が四人。無理やり、という風に両サイドから肩を抱かれている月島の仏頂面がそこにあった。


「え!?知ってる子?」

「う、うん……っていうか、むしろ、さっきの話のおとこのこ……ハッ!お姉ちゃんの彼氏さんって!?」

「え!ウソ!?……ええっと…彼氏はこの黒いTシャツだよ。髪の毛尖ってて、猫みたいな目付きの」

「ハァ……………っていうか、い、今!!お、お姉ちゃん今、写真送ったよね!?」

「あ、うんっ。今イトコ来てるよ〜って報告的な?……ま、まずかったかな?」


まずいというか、なんというか。いや、彼氏さんが皆に写真を見せびらかすとは限らない。練習の合間らしいし、もしかしたら送って直ぐに携帯を置いたかもしれない。なんにせよ、とんでもない偶然に一気に汗が吹き出た。お姉ちゃん、さっき何て言ったっけ?うちの母校で練習試合……とか言わなかった?その言葉を脳裏で反復して、次に思い出したのは夏休み中の出来事。この辺を散歩代わりにお姉ちゃんと共に歩いていた時のこと、ここから十分かそこらの辺りに高校があったのを覚えている。それがお姉ちゃんの出身校だということも。な、なんてことだ……まさか東京に来てまで……。


「あっ。電話」


と、一人で脳内パニックになっていたら、傍のお姉ちゃんが短く零す。何故か私の方が大きく体を震わせた。画面を軽くタップして、耳元にそれを当てがったお姉ちゃんの横顔を、私は穴が空くほど凝視した。このタイミングで…で、電話……。


「えっ?いるけど……うん……うん。……わかった、代わるわ」


おまけに、お姉ちゃんの口から漏れてくる単語に嫌な予感がした。ハイ、と苦笑いを浮かべるお姉ちゃんに、一瞬反応が出来なかったが、促すように二、三度と携帯を軽く振られて致し方なくそれを手に取る。口から心臓が出そうなほど緊張していた。


「もっ、もしもし……?」


電話口の相手は彼氏さん?そうであるとしても、何を話せば良いのか全く分からないし、もし、違う誰かであったとしても………。と、瞬時に色んなことを考えて焦りしか出てこなかったが、無言になる訳にはいかずに声を絞り出した。


「……僕。……月島だけど」


内心で悲鳴を上げた。何故だ。何故、お姉ちゃんの携帯電話なのに、月島の声がする。いよいよ心臓の音がとんでもない音量にまでなって、鼓膜を支配しそうになる。血液の流れる音が五月蝿い。


「あっ…芦名……ですっ、」

「……何してんの?」

「な、何って……イトコんちに遊びに来てて……そっちこそ、何して、」

「……部活。練習試合しに来てる。……そしたら、さっき先輩の携帯に送られてきた写真に君が写ってて、つい驚いたら思いっきり面白がられて今オモチャにされてる最中なんだけど。全く…人をなんだと思って…」


声色からして辟易しているような月島は、そう言うと深くて長い溜息を吐いた。申し訳ないという気持ちもあるが、こうして大人しく電話口に出ているということは、さすがの月島も先輩に逆らえずにいるということか。電話の向こう側で起こっている状況を想像してみたら、緊張の中に少しだけ可笑しさが込み上げた。


「何笑ってんの?」

「あっ、いやっ…!ごめんごめん…!私も驚いたよ……月島もこっちにいるなんて」

「それは僕のセリフだし。オマケに何?あの写真。皆は先輩の彼女が見たかっただけで、誰も君の顔なんて期待してなかったの。何軽々しく写真撮らせてんの?自意識過剰?」

「なっ!?……別にそんなんじゃ!」


相変わらず棘のある言い方だ。立て続けに暴言とも言えることを浴びせられて、途端にムッとする。相変わらず、一言も二言も多い奴。しかし、気付いてしまった。月島が私に話しかけていることに。もう二度と口を聞かないと言ったのは彼なのに。確かにそう言って、背を向けたのに。嫌味や皮肉は月島にとっていつものことだ。今、月島は、いつものように、先日学校で言い合った時より以前のように、私と話している。彼は普通に私と話してる。あの日の口喧嘩などまるで無かったかの様に。私が胸を痛ませていた時間はなんだったのかと思うぐらい。なんだよ。あんなに悩んだのは、何だったの。拍子抜けだよ。「何してんの?」だって。でも、でも…………よかった。月島がビックリするぐらい普通だから、自分でも不思議なくらい、この状況に安心している。それに気付いた瞬間、キュッと胸が締まる。腹が立ったり、ホッとしたり、自分の心が忙しい。めまぐるしく移り変わる感情にやたらと息苦しさを感じて、私は小さく深呼吸した。


「……ねぇ、月島」


息を吐いて、もう一度吸って。“素直になるのが一番”。汗ばんだ手で滑り落ちそうだった携帯を強く握り直したら、さっきのお姉ちゃんの言葉が脳裏に蘇った。今がその時な気がした。名前を呼んだ後で、軽く息を呑み込む。幸い、今は月島の顔が見えない。あんなに恐いと思ったあの顔も、今どんな顔をしているのかも分からない。


「何?」

「……あたし、アンタのこと嫌いじゃないよ。嫌いじゃないからさ……このまま話せなくなるのは、ちょっと、イヤかな……ほらっ、いつまでも四組立ち入り禁止みたいのもイヤだし…!でも、私小心者だから、嫌われてるかもしれない人の前には、恐くて行けないっていうか、だから、その、なんていうか、」


上手くまとめることは出来なかったが、素直に素直に、と心の中で呪文を唱えるように繰り返して言葉を選んだ。気恥ずかしいのを隠すような言い回しになってしまうのは、仕方ないので勘弁して欲しいが、それも嘘ではない。このまま月島との縁が切れたら懸念される事項でもあったのだからと、自分に言い訳をする。それにしても半端じゃなく顔が熱い。


「でっ、出来たら……もっと、仲良くしてもらえたらとか、そう思うんですが……あの、どうでしょうか……?」


しかしここまで頑張ったのだから、それを無駄にするのも嫌で。急かすように鳴り響く煩い心臓に突き動かされて、目を瞑りながら口にした。語尾が尻すぼみになり、弱々しくフェードアウトした自身の声に、しまった……もしかして聞こえなかったかも……!?と、焦るが二回目はもう口に出す勇気はない。長いこと返事が返って来ずに、やはり私の声は届かなかったのではないかと不安になる。


「……別に、僕も、嫌いじゃないけど、」


と、その矢先に。静かな月島の声が電話口から聞こえた。……けど?……けど、なんなの!?途中で途切れてしまった言葉がどう続くのかと、気持ちが逸る。


「僕的に、とっくに仲良くしてるつもりだったんだけど……もっと、ってどういう意味?何?僕のこと、好きなの?」

「ヒェッ!?」


そして、想像もしてなかったワードに、突拍子も無い声が出た。上擦ってしまったその声をもう誤魔化すことは出来ず、しかも二の次を続けることも出来ない。ななななななななななんて言ったの今。


「はいはーい、ツッキー時間切れね。……あっ、ドーモドーモ。電話、代わってもらってもいい?」

「あっ、どうも、ハッ、ハイ!………おおおお姉ちゃん、か、彼氏さん???が、かかか代わってって…!!!」


それを追求しようにも、電話口で月島のものではない声が突如聞こえて来て、私は慌ててお姉ちゃんに携帯を突き返す。高速で脈打つ心臓が、その手を震えさせた。熱い。顔が熱い。脳ミソ沸騰してる絶対。何。なんなのさっきの。バカか。聞くかフツー。答えられるわけないじゃん。なんで?なんで答えらんないの?え?左胸を抑えて荒くなった呼吸をなんとか整えようとするが、無駄な抵抗とでも嘲笑うかのようにそれは早くなる一方。背後で何やら笑い声を上げているお姉ちゃんが気になったが、思考回路がめちゃくちゃで突っ込むどころではない。


「ねぇねぇ、妙子ちゃん。夜20時くらいになったら少ーしだけ空き時間できるみたいなんだけど、良かったら一緒に行かない?」


おまけにそんな事を提案されて、頭の中が真っ白になった。




(To Be Continued………???)

9

前へ | 次へ

top
main
気付いて、嘘吐きアイロニック。
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -