「ちょ、赤司っち見て!赤司っち赤司っち!」
「なんだ黄瀬、うるさ…!!?」

黄瀬が呼んだ先に居たのは、ラッキーアイテムであるリラ●クマの縫いぐるみを抱えて眠る緑間と、その肩に頭を預けて眠る黒子の姿だった。

黒子はたまに、バニラシェイクと寝言を言い、緑間は縫いぐるみをぎゅぅっとたまに抱きしめて口をもにょもにょさせていた。

因みにこの時の2人の可愛さは世界を救えると思っ…いやむしろ世界を滅ぼすね僕の真太郎まじ天使と赤司は残している。

「いやしコンビっスねぇ…はぁう黒子っち可愛いー…」
「真太郎可愛いどうしよう涼太僕の真太郎まじ天使やばい写真撮ろ待受にしよう真太郎まじ僕のAngel…」
「最後カッコつけても意味ねぇぞ…っし、その写真言い値で買う」
「2人ともずりぃー、俺も寝たいー」
「ちょ、サボりたいだけじゃないんスかぁ?」
「何故ばれたし」
「いや、何故ばれないと思ったし」
「駄犬、トトロ、うるさい。起きてしまうだろ!!」

赤司のつっこみにはっとしたように2人を見れば、黒子はすやすや眠ったままなのに対し緑間の眉間に皺が寄っていた。まずい、エデンが終わる。
しかし緑間は起きる気配がない。どうやらただ魘されているだけらしい。

「僕の真太郎を(自主規制)して(自主規制)に加え(自主規制)している輩は誰だ親でも殺す」
「赤司っちの目がマジだ…!」
「こえー…」
「赤ちんやべー」
「ってか言ってる内容めちゃくちゃ下品っスけどn…何でもないから鋏向けないで下さいッス!!」
「わかればいい。そして真太郎は僕が助ける」

赤司は緑間に近寄って、彼の両頬を優しく両手で覆う。それはまるで王子様のようで、観衆からおおっ!というざわめきが起きた。
そのまま調子に乗った赤司は、緑間の耳元に口を近づけ、

「…真太郎、今度涼太がお汁粉奢るってさ」
「ちょっ、何で俺なんスかごふっ」
「黄瀬黙れ今良いところ」

難なく青峰に黄瀬は押さえつけられ、赤司が緑間の元を離れる。
すると、緑間の顔がほわわんとしたものに変わった。因みに黒子もバニラシェイクゥ…と幸せそうに笑っている。

「あぁぁぁあ僕の真太郎まじ天使やべぇ可愛いどうしよう舐めたいぺろぺろしたいお汁粉になりたいやべぇ俺も秀徳行こうかな」
「だめ!!作品的に駄目!!」
「駄目ですそしたら高緑が生まれません」
「そうっスよっ…て、高緑?ってか黒子っち!?」
「テツおはよ」
「おはよー黒ちん」
「おはようございます。濃厚な高緑フラグを感知したので起きちゃいました。それより赤司君。赤司君が秀徳行ったら赤緑フラグしか立たないじゃないですか高緑フラグ立たせなけりゃ駄目なんですよ世の中高緑ですよHSKとツンデレ天使ですよわかりますか高緑無くすわけにはいきません僕に逆らう奴は赤司君でも殺します」
「」
「赤司っちが息できてないッス!」
「テツこえー」
「黒ちんラスボスだったんだねー」
「高緑のためなら何でもしますよ」
「つか時間軸的にたか…げふ、はまだ出てこねぇだろ」
「青峰くんうるさいですよ」

黒子は青峰を軽くあしらい、赤司にも負けない真っ黒な笑みを浮かべて、赤司に詰め寄っていた。
因みに緑間はまだ起きていない。

「…ご、ごめんなさい」
「わかればよろしい」
「あの赤司っちが謝ったッス…」
「テツがやべー」
「峰ちん、テツやべーとかこえーしか言ってなくねー?」
「だってこえーしやべーし」

そうこう言っている間に、緑間の方からうぅん、という呻き声が聞こえた。
そして、長い睫毛がふるりと震え、そのまま薄っすらと目が開く。
どうやら今度こそ起きてしまったらしい。

「…やべ、真太郎の今の声エロ「おはようございます緑間君」
「ん…おはよ、なのだよ」
「うわぁぁぁあ真太郎マジ天使!あ、それより先程魘されていたね大丈夫?どんな夢をみたんだい真太郎」

妙に殺気立つ2人に対し他のメンバーは若干引いていたのだが、赤司の質問は気になったのでそれに乗る事にした。
一方緑間は寝呆けているのかこてりと首をかくかくさせている。
黒子がその様子をカメラでパシャパシャと撮っていた。

「ゆめ…か」

そして、メンバーはまだ知らない。
この後の緑間の発言に、全員が戦慄することを。

「…真ん中分けの、黒髪の少年が真ちゃんと叫びながら追いかけて来たのだよ…真ちゃんとは何なのだよ馴れ馴れしい!不快だ!」
「「「「「…」」」」」







「…え、まって何でたか…がいるの?おかしいよね?時間軸的におかしいよね?真太郎何それ予知夢?というかそれやばいよねやっぱ僕秀徳に行く絶対行く」
「たか…こえー」
「たか…やべー」
「ちょ、赤司っち落ち着くッス!」
「高緑ぉぉぉおおおおおおおお!!」
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