別冊ネタ帳。

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猫に鰹節


「皆さんの欲しいものってなんすか?」

「ぬしの物言いはいつも唐突よな」

「道楽も程々にしろ、貴様に付き合っている暇はない」

「まあまあ、刑部様も佐吉君もそれくらいで……。左近君、何で欲しいものをきいたの?」

「いやー、この間三成様と城下に行ったときに、南蛮の行商人に会ったんすけど、珍しいものがいっぱいあってオレなんかめっちゃくちゃ色々欲しくなっちゃったのに、三成様ってばいつも通りのすまし顔で、普通何かしらほしいものとかってあるんじゃねーのかなーって気になって」

「あー…そういうことだったんだね」

「で、皆さん欲しい物ってなんですか!」

「「秀吉様(兄様)の天下」」

「いや、そういうのじゃなくって!!」

「秀吉様の天下以上に望むものがあるとでも思うのか!!!」

「ああああそうっすね!大事っすよね!いやあでもオレが聞きたいのはそういうことではなくて……刑部さん!欲しい物、お手本どうぞ!」

「空より迫りくるアレ」

「どれっすか!!!」

「アレはアレよ」

「もおお、刑部さんも悪乗りがすぎますってぇ!…姫さんも三成様もそれ以外に欲しい物ないんすか?なんかこう、もっと、オレらでも手の届きそうな、具体的な物っていうか…」

「うーん……。あ、じゃあ、」

「お、何すか何すか?」

「この間、半兵衛様が戸次川攻略の折に下さったかすていら…あれが美味しかったから、今度は皆と一緒に食べたいと思ってたの。あれが欲しいかな」

「あー、南蛮の菓子でしたっけ!確かに超美味そうだったなあ…」

「……刑部」

「あい分かった」

「え、ちょ、お二人さん、何で急にたちあがっ…」

「これより戸次川へ向かう!!かすていらをあるだけ献上させるぞッ!!左近、貴様もついて来い!!」

「うぇ!?は、はい!!」



猫に鰹節


(上司の欲しい物が三成の欲しい物)

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