2011/6/16 小ネタ(作法→乱)
・小ネタです
・藤内乱中心の作法→乱ちゃん
浦風藤内くんが自分に足りないものを探しているようです。
委員長に相談してみた。
「お前に足りないもの、ねえ…。しかし何故いきなりそんなことを言い出す」
「はい、予習や自主トレを熱心に行っているだけでは周りとそれほど変わりありません。個性というか、自分だけの何かがないだろうかと…」
「ああ、地味だと言われているのを気にしているのか」
「……ええ、まあ、つまりはそういうことです」
「そうだな、そういうことならば…あえて言おう。藤内、お前に足りないものは」
「足りないものは？」
「茶目っ気だ」
「……は？」
「真面目に物事に当たるのは勿論良いことだが、柔軟性に欠けては見えるものも見えなくなるぞ」
「な、成る程、そういうことですか」
「そういうことだ。よし、ではせっかくだから茶目っ気とはどういうものかを見せてやろう」
「はい！よろしくお願いします」
「あそこに文次郎が見えるな？」
「はい。…乱太郎と何やら話をしていますね」
「文次郎の奴、楽しそうに談笑しているな。はっきり言ってキモい」
「立花先輩、その手にしている宝禄火矢は一体なんですか？嫌な予感がするのは俺だけですか？」
「文次郎の奴、乱太郎の頭まで撫で始めたな」
「そうですね、そうなんですけど火が着いた宝禄火矢が気になって目の前の光景が全く頭に入ってこないです」
「そこでアクセントにこの宝禄火矢を加えます。はい、投入しましたー」
「何処の料理番組ですか…って、うわぁあああああああ潮江先輩逃げて下さいぃいいいいいいい！！」
ドッカーン☆
「見たか藤内、これが茶目っ気という奴だ」
「（正直茶目っ気とは全く関係ないと思いますが、潮江先輩が乱太郎の頭を撫でていたのを見てものすごくイラッとしたから宝禄火矢を投げたと言うことは）よく分かりました」
ちなみに乱太郎は無事でした。潮江先輩は…………うん。
天才トラパーの先輩に聞いてみた。
「で、立花先輩の話が参考にならなかったから僕のところに来たってこと？」
「いえ、参考にならなかったわけではないですよ。ただちょっと…過激すぎて…ええ…」
「ふーん。それでなんだっけ？君に足りないものが何かって話だっけ」
「はい、そうです」
「あれじゃない？足りないのは茶目っ気だよ茶目っ気」
「はあ…（どうしよう、嫌な予感しかしない…というかなんで綾部先輩まで茶目っ気推しなんだ？流行ってるのか？）」
「茶目っ気とは、無邪気な悪戯をするような感じみたいなあれだけど、まあなかなか難しい。例えば、今こちらに向かってものすごく腹の立つ顔をした滝夜叉丸が近付いてくる」
「えっと…機嫌が良いんでしょうね。すごく笑顔ですね」
「あの顔は乱太郎を構った後に必ず見られるだらしの無い顔だ。そんな幸せいっぱいの滝夜叉丸に茶目っ気たっぷりの悪戯を」
ドサーッ☆
「しようと思ったのに。おやまあ、穴に落ちちゃったねえ。ざまあみろ」
「綾部先輩今小声で何を！？というか平先輩大丈夫ですかぁあああああ！！」
委員会の後輩に話してみた。
「へー、そんなことがあったから浦風先輩疲れた顔してるんですねー」
「…どうとでも言ってくれ、俺は確かに疲れてる…」
「でも立花先輩や綾部先輩がおっしゃる通り、茶目っ気って大事だと思いますよ」
「まあ、からくりを扱うお前だったら、柔軟な考え方が必要だから茶目っ気も必要になるだろうけど」
「あははー、そうなんですよー。なので僕、立花先輩から茶目っ気についてご教授を賜って」
「え」
「茶目っ気を身につけた結果がこれです！」
ぎゃあああああああ
「な、なんだ今の悲鳴はー！」
「あのセンスのかけらも感じられない悲鳴は団蔵のです。さっき乱太郎にちょっかいかけてたので仕掛けておいたんですけど、ばっちりですね！いやー、やっぱり茶目っ気を身につけて良かったー！毎日が充実してます☆」
「そうか…それはなによりだけど俺は今茶目っ気について本気出して辞書引きたい気分だ…」
最後にあの子に言ってみた。
「えっと…それってなんだか…茶目っ気とは全く関係ないような気が…」
「だよな、そうだよな！？なんていうか、ブラックな部分を茶目っ気という言葉でごまかされたような気分でさ…」
「浦風先輩、しっかりしてください！」
「ありがとう、乱太郎…。なあ、ちなみに乱太郎はどう思う？俺には何が足りないんだろう」
「え？私は、浦風先輩はそのままで十分素敵だと思いますけど…」
「え」
「あ」
「……」
「……」
「あ…ありがとう…」
「い…いえ…」
Ｓ法委員会の茶目っ気はちょっと怖いね！って話でした。
藤内、乱ちゃんといい感じになったから明日から君も狙われる対象だ！頑張れ！負けるな！作法の良心！
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