真っ赤な顔が見れたから、
「岩ちゃーーん!ちょっと来て」
「あー?」
名前を呼んで手招きすれば、いつも通りのぶっきらぼうな返事をくれ、こちらへと歩いてくる岩ちゃん。
「…っ!!!」
珍しく躓いた岩ちゃんが私の目の前に倒れてきたかと思ったら、次気付いた時には岩ちゃんが私を押し倒しているような体制だった。
後ろがマットだったこともあって、どこも痛くはないけれど、
「あー、えっと、岩ちゃん大丈夫?」
「…っ、わりぃ」
岩ちゃんの顔が突っ込んだのは、私の胸。
うん、ものすごく胸。おっぱい。
岩ちゃんは勢いよく起き上がって、私に手を伸ばしてくれた。
「あはは、顔真っ赤だよ」
「うるせー…。お前はもっと戸惑えよ」
「まぁ岩ちゃんならいいかなーって」
「馬鹿じゃねーの。なまえは及川と同じくらい馬鹿だな」
私の髪をくしゃくしゃっと撫でて、岩ちゃんはコートへと戻っていった。
なんか無駄に冷静を装ってるけど、フラフラしてますよ?
というのは、言わないでおいてあげよう。
「ちょっと!岩ちゃんとなまえ!イチャイチャするの禁止っていつも言ってるでしょ!?」
「クソ川うるせー」
真っ赤な顔が見れたから、
(今日はラッキーDAY)
あとがき
純情な岩ちゃんでした。
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