「ナイストス!詩織ちゃん!!!!」 さて。 何故私が、この試合に出ることになったのか。 私自身も全く持ってさっぱりとわからない。 でも、スガさんのポジションが私になっただけで、あとは変わらずに試合が進んでいく。 「――――……先生。彼女……」 「?あぁ、黒月さんですか?」 「マネっつったよな!?怪我かなんかで選手やってないのか!?」 「え?!いえそんなことは……あぁでも、もの凄くバレーが上手いって菅原君が言ってましたね。」 「……上手いなんてもんじゃねぇだろ、ありゃ。」 「そう、なんですか……?」 「レフトー!!!!」 「東峰さん!!」 ネットから少し離した 高めのトス。 スガさんが何本も何本も旭さんにあげてきたトス。 旭さんが得意なトス。 単純なトスでも、スガさんの代わりに精一杯の丁寧を―――――。 「!!? あれは旭が得意なコース…!!!」 「!!」 ← → back 95/55 |