「待ってください!!!なんで私がッ……!!」 「……俺は、影山が入ってきて、正セッター争いをしてやるって思う反面…どっかで……ほっとしてた気がする。 セッターはチームの攻撃の“軸”だ。一番頑丈でなくちゃいけない。 でも俺は……トスを上げる事に…ビビってた。 ―――圧倒的な実力の影山の陰に隠れて、安心 ……してたんだ……。 だから今の俺にまだ旭にトスを上げる資格はない。 ……その代わり、お前が代わりにあげてやって欲しいんだ、烏野のエースにトスを!」 ………いやいやいやいやいやいや。 え、まってなんで。 こんな展開私知らない。 「で、でも私は東峰先輩と合わせた事がありません!!!」 「大丈夫だ。俺は中学時代からのお前を知ってる。―――お前なら、絶対に大丈夫だ!」 だから頼む、そう菅原さんに肩をたたかれた。 その手が、震えている事に勿論気付いて――――。 「黒月……頼む。」 「キャプテン………。 ――――わかりました。」 ← → back 95/54 |