「……ってか、練習試合相手にまで絡まれてるって、本当に君なんなの。」 「いやぁ…私にも何が何だか。中学で当たった学校に及川さんが居たのは覚えてるんだ。まさか…覚えられてるとか思わないじゃんさ。」 「…ふーん。ま、別にいいけど。とりあえず、それかして。」 「え!?あ…ありがと ……。」 ひょい、と私の持ってたドリンクの入ったカゴをツッキーに取られる。 こういう優しさ、漫画じゃ一切表記されてない。 私の知らないツッキー。 どんどんツッキーの知らない一面が、まるでパズルのピースのようにハマっていく。 なんか、いいな―――――。 そして第三セットも終盤。 及川が加わり、いよいよツッキーがサーブの標的にされる。 数日一緒に練習したからってレシーブは一朝一夕に身に着くものじゃない。 私は身をもって知ってるし、この場面も見てきたから知ってるんだ ―――――――でも!!! 「…でもさ、一人で全部は ――――守れないよ!!!」 サーブは容赦なくツッキーの目の前へ飛んでいく。 ← → back 95/46 |