★1話★ 前世の記憶がある。 今いるこの世界は前世の漫画の中の空間だった。 そんな事をいって、誰が信じてくれるのだろうか。 否、私だったら絶対に信じない自信はアル。 でも私に起きた出来事が、まさにその信じられない出来事だったのだ。 20xx年 今日は宮城県立烏野高校の入学式である。 私は真新しい烏野の制服に袖を通し、全身鏡の前に立つ。 黒月詩織、15歳。 前世、私は20歳という年齢で交通事故に遭い死んだ―――筈だった。 気が付いたら此方の世界に転生をして、前世と同じ苗字、名前で過ごしていた。 自分がハイキューの世界に転生したと分かったのは中学1年の時。 小さい頃からバレーを続けていて、その知識を活かそうと中学の時に男子バレー部のマネージャーとして入部した。 その中学には―――――菅原考支がいた。 そして初めての練習試合。 対戦相手は――――北川第一中学だった。 × → back 95/1 |