猫又監督の言葉に一同は騒めく。 「いやいや、なんで私ですか!?私はマネージャーですし、今回は臨時コーチもやってますし…!」 「でも誰よりもうちを視てきただろう。」 「監督!!」 俺は監督に近寄る。 いや監督だってわかってるだろ詩織の身体の事を!!!! 一体何をッ 「大丈夫だ。駄目だと判断したら途中で交代させるから。」 そう俺ににっこりという。 「1セットだけだし、おまえさんの実力は此処に居るみんなが知っている。 何よりコート外でいつも俺達を支えてくれた。 今度は、コート内で此奴らを支えてみて欲しいんだ。」 「でもっ ……私は皆さんと一度も合わせた事が…。」 「そりゃ問題ないでしょ。詩織ちゃんはいつだって俺達を視てくれてた。」 「海さん……。」 「そうそう!俺達が確りとボール繋いで見せるからさ!」 「夜久さん……。」 「俺!詩織のトスうちてぇ!」 「リエーフ…。」 「俺に任せろ!エースだからな!」 「虎さん……。」 俺は監督からビブスを取り、詩織へ差し出す。 「一緒に、やろうぜバレー。」 俺の言葉に詩織は満面の笑みを浮かべ首を縦に振った。 「(ピピーーーーッ)今日のラスト試合、音駒高校vs森然高校の試合を始めます!」 ← → back 175/87 |