そして夜の自主練。

そこには詩織の姿はなかった。





「あれ。詩織ちゃんいないんですか。」


「あー。研磨の様子みるっつってたから、こないかもしれない。」


「孤爪さんの熱大丈夫なんですか?」


「まー珍しくやる気出すといつも熱でるんだよ。風邪とかじゃなくてやる気が空回ってるだけだから多分大丈夫。」


「っつかさー!俺は詩織ちゃんが試合出てた方が吃驚したんだけど!!!!」


「あー……そうか。赤葦さんと木兎さんにも伝えておきましょう。黒尾さん一人じゃ心配なので『俺のツッキーに対しての信用度低すぎない!?』




ツッキーは詩織の持病の事を赤葦と木兎の二人に話す。
二人もとても驚いた顔をするが、赤葦はすぐに状況整理をした。

まぁさすが頭いいよなぁ。





「これで謎が解けました。なんで選手じゃないんだろうってずっと思ってたので。」


「本人が一番悔しい筈なんですけどね。」


「でもでも今日普通に試合したじゃんな!?」


「1セット程度なら問題ないんです。ただ、気温の変化にはめっぽう弱いです。
僕は宮城に居て逐一詩織の体調は把握できません。
季節の変わり目は、特に気を付けてやってください。」


「大丈夫だよ月島。こう見えても黒尾さんは詩織ちゃんにベタ惚れしてるから。」


「赤葦コノヤロウ!!!!wwww」





自主練も終わり、俺は研磨が寝ている別の部屋に顔を出しに行くことにした。





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