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俺の知らないなまえがそこにはおった。俺が見たこともない笑顔でなまえは楽しそうに坊とおしゃべりしている。なんでなん?俺はなまえの彼氏じゃないん?他の男の前でそんな顔すんなや。


「俺なんかといるより坊といる方が楽しいんやないの?」

「志摩なんか、嫌い」

口が早かったか手が早かったかなんて覚えてへん。じんじんする頬とぐさぐさする心が痛かったのだけは覚えてはる。







「俺なんかといるより坊といる方が楽しいんやないの?」

志摩に誘われて一緒に帰宅することにした。塾とかが忙しいようでなかなか一緒に帰れる日がなく、今日は久々に志摩と2人きりで帰れるかと思うとどきどきして嬉しかった。なのに、いきなり志摩の口から出た言葉はわたしの気持ちとは裏腹にあまりにも冷たかった。志摩らしくなくて最初は何を言っているか意味がわからなかった。でも、理解したころにはもう遅くて、志摩の頬を叩いた。どうしてそんなこというの?わたしが好きなのは志摩だけなのに。どうして志摩はわかってくれないの?わたしのことが嫌いになったから、そんなこと言うの?



こんなに愛しているのにわかってもらえないなんてそれはあまりに酷で何だか恋をするのにも疲れたよ







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