ご主人様は鬼神様*
「…あの、これ…」
「中々のセンスだと思いませんか。これを見た瞬間にかな子さんの顔が思い浮かんだので、意地で手に入れました」
「意地で…?え、現世か通販で買ったんじゃないんですか?」
「先日EU地獄に行った際にサタン様がそれはもう色々な種類のメイド服を広げていまして、その中でこれが一際輝いていたんですよ」
私の手元にはなんとも可愛らしいメイド服。西洋のお手伝いさんか何かの制服らしいけど、今は現世でもコスプレとして広まっているらしい。メイドカフェなんかもあるみたいだし、きっと相当流行っているのだろう。
話を聞けばこのメイド服に一目惚れした鬼灯さまは、無理を言ってサタン様に譲って頂いたようで…
もちろん着てくれますよね、と鋭い目付きで圧力を掛けられたものだから着ない訳にいかない。さすがに目の前では着替えられないので、鬼灯さまの部屋に備え付けられている浴室の脱衣所を借りて着替えることにした。
「サタン様、メイド服のプロデュースでもするのかなぁ…」
着替え終わって鏡を見るも、自分では似合うかわからない…けど服自体はとても可愛らしい。
ふわっとした半袖の茶色のミニワンピースで腰にはフリルがあしらわれた白いエプロン、襟はあるけど胸元はけっこう開いている。ちょっとセクシーすぎないかなぁ…
「着替え終わりましたか、さぁ早く見せなさい。早く」
「あの、これ…可愛いですけどちょっとスカート短いですし…その、胸元
も…」
「早くしなさいと言っているでしょう、聞き分けの悪いメイドですね」
そう言うとドアの隙間から顔を出していた私にズカズカと近寄って問答無用でドアを思い切り開けられた。こ、こんな怖いご主人様嫌だ!!
「ほう…やはり似合いますね。ロングスカートも可愛らしいと思いましたが…かな子さんは脚が綺麗ですからね」
「な、舐め回すように見ないでください…」
「そんなに心配せずとも、今から存分に舐め回してあげますから安心してください」
「…え?ちょ、えっ…鬼灯さまっ!!明日、朝早いんですよね!?このまま添い寝してあげますからお休みしましょう!ねっ?」
「今夜は鬼灯さまではなくご主人様と呼ぶことにしましょうか、その方が雰囲気が出ます」
「話聞いてない…」
発言を聞いて驚く私をよそに、軽々と抱き上げてベッドへ運ばれてしまった。仕事で充分疲れているはずなのに、この人には体力の限界というものはないのか…!
メイド服のまま添い寝という私のナイスアイディアも軽くスルーされてしまった。
「っん、待っ…鬼灯さま…っ」
「…二度同じことは言いませんよ、私は何と呼べと言いましたか?」
「…ご、ご主人…様、です」
「良く出来ました。主人の言うことはきちんと聞くように、良いですね。」
「は、はい…」
私の身体がベッドに横たえられた途端に首筋をなぞる手にピクリと肩を揺らす。
私に言い聞かせるようにそう話しながら、その手は胸元へ侵入し膨らみを包み込んできた。彼の指先が突起に触れると思わず口からは小さく声が洩れてしまう。
「こんなに色っぽいメイドを他の男に見られてはいけませんね…主人を誘惑したお仕置きでもしましょうか」
「鬼灯さ…ご、ご主人様が着ろっておっしゃったか、ら…っあ、やぁ…っ」
「主人に向かって反論ですか?そのように敏感に反応してばかりでは説得力がありませんよ」
私の言葉を遮るように膨らみの突起をきゅう、と摘まむ。説得力がないと言いながら胸元を下げて両胸を露わにする。反対の胸の突起をぺろりと舐め上げてから吸ったり、舌先で舐めたりを繰り返されるとその度に嫌でも声が洩れてしまう。
「は、あっ…そ、な…舐めちゃ…っ」
「…かな子さんはそんなに私の舌が好きですか」
「っん…ふ、う…っ」
ぽつりと問い掛けるようにそう呟いたかと思えば、不意に顔を上げて距離を縮められる。重なった唇の隙間からねっとりと舌を絡められるが、胸を刺激してくる手は止めてくれない。
やっと唇が離れたかと思えば太腿を片方持ち上げられそこにつーっと舌が這わせられる。
「ひゃ、あっ…そ、なとこ…舐め…っ」
「お好きでしょう?私に舐められるのは。…さて、もっと舐めてあげましょうねぇ」
私の言葉を遮るようにそう言うと、何か言い返す間もなく下着に手を掛けられ呆気なく取り払われてしまう。直後に秘部に感じるねっとりした舌の感触。びくりと太腿に力が入ってしまう。
その刺激に耐えるように彼の髪をつい掴んでしまうが、そんなことは気にせず行為は続けられる。突起に吸い付くようにしたり、割れ目に浅く舌をねじこんだりを繰り返される度に脚はびくびくと動いてしまい、このまま何も考えられなくなりそうで。
「っやぁ、そんな…しちゃ、もっ…イッちゃ…っ」
「…ん、早いですね。まぁ良いでしょう」
「ふ、あっ…だ、めっ…あっあぁぁぁッ」
集中的に突起を舌で押すように舐められ、早々に絶頂を迎えてしまった。鬼灯さまは顔を上げて唇に付いた蜜をぺろりと舐め取る。そんな仕草にでさえ、私の胸は高鳴ってその先を期待してしまう。
「…どうしましょうか、メイドを犯してしまうのも可哀想な気がしてきました」
「っん、やぁ…お願い、します…っ」
可哀想だなんて見え見えの嘘を吐きながら、十分すぎるほど濡れているそこに硬くなったモノを擦り付ける。突起に掠る度にぴくりと下半身が動いてしまう。それが欲しいのに、彼はそうやって腰を緩く動かしたまま胸を揉んだりしてきて私の反応を伺うように焦らし続ける。
「主人に対するおねだりの仕方があるでしょう…それくらいもわかりませんか?」
「っ…ご主人様の、おっきいの…私に、ください…ッ」
「…はい、合格ですね。存分にご褒美をどうぞ、淫乱メイドのかな子さん…ッ」
「ひ、あっ…あぁっ、奥…きて、るぅ…っ」
名前を呼ばれた直後にズプッと微かな水音と共に太く反り立ったモノが一気に挿入される。その質量に満たされた内部は更にそれを求めるかのように伸縮を始め、私の理性も既に無いようなものだった。
両手で腰を掴まれた途端に内部を貪るかのように律動を速められ、その度に響く肌のぶつかる音といやらしい水音が私の耳をも刺激する。
「ふぁっ、あっ…はげ、し…です…っ」
「っ…おや、更に激しいものを欲しがるなんて…我が儘なメイドですねぇ」
「えっ…あ、やぁっ…それ、だめぇ…っ」
突然内部に沈んでいたモノを抜かれると、制止の言葉も言い切る前に身体を反転させられ鬼灯さまに背中を向けた状態でスカートをたくし上げられる。そして腰を持ち上げられ再度挿入をされた。途端に相手の腰を打ち付けられると、先程よりも奥へ奥へと届いてる感覚についつい声を上げる。
未だにメイド服は着たままの状態で良いだけ乱されたまま後ろから激しく突かれている。時折お尻を撫でたかと思えば、感触を確かめるかのようにぺちんと軽く叩かれたり…そんなことでも太いモノを飲み込んでいるその口は反応して蜜を次々に溢す。
こんな服で今までになかったこのシチュエーションは、やはり興奮材料の一つなのだろうか。
「くっ…良いですね…本当にメイドを犯している雰囲気です。折角ですからもっと嫌がってくださいよ」
「っあ、やっ…やめて、くださいぃっ…ご主人、様ぁ…ッ」
まるで止まる気がしない律動を受け入れたまま、途切れ途切れの言葉で反論すると、良いですねぇ…とぽつりと呟かれた時に内部に侵入しているそれがどくりと反応して少し質量を増した気がした。
それに釣られるかのように内壁が更にきゅうきゅうと締め付け始めたのが嫌でもわかってしまい、同時にその感覚が堪らないとでさえ思ってしまった。
「はぁっ、あっん…も、やぁっ…イッちゃうっ…ご主人様っ、ご主人様ぁあッ」
「っく、締めすぎ…ですよ…っ」
迫り来る快感に耐え切れず、ご主人様と叫びに近い声を上げた瞬間に絶頂を迎えてしまった。直後に律動が止まり、鬼灯さまが小さく息を吐いたと思えばドクドクとそのまま熱い液体が注がれたことがわかった。
「…鬼灯さまって、へんた」
「お互い様でしょう。ご主人様と喘ぎながらよがっていたのはどこの…」
「わかったからそれ以上言わないでください!!もう寝ましょう、おやすみなさい!!」
あれから少しして、鬼灯さまの部屋でシャワーを借りて泊まっていくことになった。ここで行為に至った時はいつも大体この流れだけれど。
そろそろ寝ようかとお互いベッドに横になっていつものように腕枕をしてもらっていたが…
いくらついさっきのことでも、わざわざ口に出されると恥ずかしさが何倍にもなった。そのあまりの恥ずかしさに腕枕をされたままではあるが鬼灯さまに背中を向ける。
すると、ふわりと反対の腕で包み込まれる。
「あんなに可愛らしい姿を見れるのは私の特権ですね」
「…仕方ないからそういうことにしておきます」
「私以外の男にもしも見られることがあるのなら、その男の鼻が変形するまで殴った後に目を抉り取っ…」
本気で語り出した彼の方に再び振り向いて、口で口を塞いでやった。いつもは冷静沈着だが、さすがに驚いたのかこの時の彼の目はいつもよりも丸くなっていた気がする。
「…おやすみなさい、鬼灯さま」
「次はお医者さんごっこでもしましょうか、おやすみなさい」
「………」
「返答なしは了承と受け取りますね、楽しみにしていてください。」
もう反論しても無駄なのはわかっているので目を閉じて眠ることだけに集中していた。そんな私に、勝手にお医者さんごっこの約束を取り付けてきたのはどうかと思うけど。
…彼が楽しそうだからいっか。とことんお付き合いしますよ、それが惚れた弱味ってやつ。
14/05/18
加筆修正 18/01/04
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