77.チャラチャラツイート(8)by 天谷悠
「ふあ〜…あ…」
眠っ!
ダルぅっ!
「天谷様ぁ、おネムですかぁ〜?」
うっわ、チョット〜止めてよね、目ぇ覚めるじゃ〜ん!
名前も知らないカワイコちゃんのお口へぶっ放してやったのは俺だけどぉ〜上目遣いしたって、頬から口からせーえきベッタベタなのは可愛くないっつーのぉ〜!
マジ勘弁。
ドン引きしながら、暑くて適当に脱ぎかけてたシャツ、羽織り直した。
このコがはるちゃんなら、全っ然許容範囲なんだけどなぁ。
うん、はるちゃんならどんなキタナイえっちも萌えるぅ〜!
許せるぅ〜!
寧ろ、汚しまくってやりたいっつぅかぁ〜。
いつもキチンとして清潔でキレイなはるちゃん、なぁんにもキタナイコト知らない正義の人ってカンジ?
オナニーすらシてないんじゃなぁい?
何たってキスどころか、片想いの経験すらない子だもんねぇ〜!
そんなイマドキ有り得ない純情一直線、はるちゃんのハートもカラダも初めてをぜーんぶ貰って、いろーんな事をイチから教えてあげんのが長年の夢。
他のコだったら面倒クサ過ぎて絶対無理だけどぉ。
はるちゃんはそれだけ、俺にとって特別な存在。
手間隙すら厭わない。
秀平達が何だって言うの。
ましてこの学園の連中なんて目じゃない。
俺のはるちゃんへの愛は、ふか〜くておも〜いんだから。
誰にも、負けない。
負けらんね〜よ。
「ゴメンねぇ〜俺、せーとかいで忙しいしぃ〜疲れてるんだぁ〜続きは他のコとヤッてくれるぅ〜?」
「はい、わかりましたぁ〜お相手できただけで幸せですぅ。お気を付けてお帰り下さいねぇ。体育祭頑張って下さい!」
「ありがとぉ〜ばいば〜い!」
寝転がってるだけで2発、ラクにヌケただけラッキーってとこかなぁ〜。
カネも要らないし、ホント、この学園はパラダイスだよぉ。
あ〜…
でもラク、ではなかったかなぁ〜。
なんかぁ〜最近あんまりウマいコに当たんないっつ〜かぁ…別に俺の勇ましくってデキるヤツな相棒が不調なワケじゃないんだけどぉ〜寧ろ、前よりタマリやすくなったっつぅかぁ。
はるちゃんと再会した辺りから、なぁんか時間掛かるっつぅかぁ〜キモチ良さが減ったっつぅかぁ〜。
また同じコ呼ぼうっていう気になんないんだよねぇ。
由々しき問題ってヤツぅ〜?
キモチよーく楽しく暮らしたいのにぃ〜イラつく事も増えたしぃ〜。
やぁっぱり、俺に必要なのははるちゃんだけ。
せめて高等部まで十八学園って、ブランド大好きな親との約束だったからぁ〜卒業するまで大人しく我慢するつもりだったのにぃ〜。
実物目にしちゃったら、無理。
さっさと手に入れちゃわないとぉ〜俺、不能になっちゃう〜!
だって、ネ、はるちゃん。
どんな手段だって尽くして見せるよ。
こんなにはるちゃんの事を想ってんのは、俺だけなんだから。
「悠様ぁ!こんばんは〜」
「ヤッホー、泊めてぇ〜」
トクベツ寮ってキラーイ!
遊んだ夜は大概、親衛隊の中でもお気に入りのコの部屋へ泊まる事にしてる。
このコはマジでイイコぉ〜!
心得ていて、いつ俺が来てもイイ様に用意してくれてる。
はるちゃんを手に入れた後も、このコだけは側に置きたいかなぁ〜って想う。
「特別寮の距離には困ったものですねぇ〜さぁ、どうぞ。今日の相手にはご不満でしたか?」
「まぁね〜。あ、でも〜もぉイイからぁ〜疲れちゃったぁ〜」
この部屋の俺の定位置、窓辺のソファーにダイブしたら、後は寝そべってるだけで俺のイイ様に事が運ぶ。
うーん、ヌイた後はこのレモン味のスポーツドリンクが1番美味いわぁ〜!
そ〜そ〜、挿れてないだけになぁんか肌寒かったんだよねぇ〜このブランケット好きぃ〜。
ププ、この「ユルのビらいふシリーズ・ダラっクマ」のヌイグルミ、いつ見てもはるちゃんソックリ〜らぶりぃ〜!
ヌイグルミを抱き枕に、ケータイを漁ってたら、穏やかな声が聞こえた。
「悠様、障害物2人3脚に出場なさるそうですね」
「そぉそぉ〜頑張っちゃうよぉん!」
「楽しみですぅ〜」
体育祭なんて、去年まではどぉでもイーちやほや行事だったけど?
こーちゃんも武士道も、完全に俺を甘く見てるよねぇ〜え?
俺だって手駒は幾つか持ってんのぉ〜。
Aチームの中に潜ませとくぐらい、朝メシ前ってヤツ。
欲しいモノを手に入れる為なら、俺はダルい事でもマジになるんだよ?
寧ろ、甘く見られてる、過小評価されてんなら、却って都合が良い。
後で泣いても、遅い。
世の中、そーいうモンでしょ。
先手必勝、それに限るでしょ。
「俺〜ガンバルよぉ〜何たって、『障害物』2人3脚だからねぇ〜」
はるちゃんは、誰にも渡さない。
俺のモノ。
俺だけの、カワイイカワイイはるちゃんなんだから。
2011-10-16 23:47筆[ 415/761 ][*prev] [next#]
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