チェックメイト






no name様

(原作とちょっと違う時間軸設定)


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切り裂き魔のことがあってから黄巾賊の頭だったことがみんなにバレて、そして杏里が切り裂き魔だったことも帝人がダラーズのボスだってことも全てを知って。

正直に言うと逃げ出したくなった。

だって、じゃあ、俺が今までしてきたことは?何だった?


全て無駄だった


全てはその彼らを助けるためだったのに。結局引っ掻き回しただけだ。なんて、情けない。


紗希と2人どこか遠くに逃げてやろうと思ってた。だけどそれじゃダメだって、わかったから。俺は全てを受け入れて、そしてそれは帝人と杏里も同じでだった全てを受け入れてくれると言った。

俺達にまた平和な日常が、訪れるとそう思っていたのに―。




クラスメイトが次々と襲われていく不可解な事件。しかも襲われた被害者は口を揃えてこう言う。


『黄巾賊のボスにやられた』と。


勿論俺は今黄巾賊ではないし、俺を知っているみんなも信じなかった。
けれど、不可解な事件は止まるどころかどんどんと増え続け、そしてついにありえない証拠が出てくるようになった。あたかも俺が犯人であるような、証拠が―

だんだんとみんなが疑わしい目で俺を見るようになった。それでも杏里や帝人は信じてくれていた。
なのに―


「紀田くん、どうして…っ」

「っ、違う!俺じゃない!信じてくれ!」

「俺だって、信じたいよっ正臣のこと!でもこれじゃあ…」




今、俺の手にはナイフが握られている。目の前には血まみれの男が倒れていて、俺の服は何故か血まみれ。本当にどうしてこうなっているのか全然覚えていない。気がついたら俺はここに倒れていて、起き上がって見れば今の状況だ。

そして極めつけは―


「おい、そこで何をやってる…―!?」


「―警察…!?帝人、お前本気で俺を信じてくれないのかっ」

「お、俺は呼んでないよっ!でも、落ち着いて正臣、とりあえず大人しくして。ちゃんと話してくれないとわからないよっ、…っ正臣!」



わからない―
何もかもわからなくなって、俺はそこから逃げた。



家の前まで走ったけれどあちこちに警察がいて、結局たどり着いたのはここだった。







「大変だったねえ正臣くん。」


彼はまるで俺が来ることを最初からわかっていたように、玄関の前で待っていた。俺を見るなり彼は嫌な笑みを浮かべて躊躇せず俺を中に入れた。臨也さんが点けたテレビではニュース番組が始まるところだった。

そしてそれがまた、俺を奈落へと突き落とす。



「そ、んな…」

「…あららー、映っちゃってるねえ」


そこにはまぎれも無く俺が映っていた。指名手配ってやつか。


その瞬間に全てを悟った。もう、俺にはどこにも居場所が無い。
そして俺の耳に届くのはドロドロに甘い悪魔の囁き。




「可哀想な正臣君」

…―?

「だって君は何も悪くない」

そうだ、俺は悪くない

「大丈夫、俺が、傍にいてあげるよ」

あ、

「だって、犯人は君じゃない」

そう、だって、俺じゃない

「俺は、一生君の味方だよ」


「―い、ざやさ…」


後ろから感じる温もりに、俺は必死にしがみ付いた。
この人はわかってくれる。この人しか、俺にはもう…。



そんな俺の後ろで笑う臨也さんを俺が知る由もない。



×



静かなベットルームに卑猥な音が広がる。グチグチと後ろを弄られて、俺の口から喘ぎ声が漏れる。
まるで全ての思考回路が止まってしまったかのように、頭はぼぅっとしていて何も考えられない。あるのは紛れも無い快楽だけ。


「ふふ、色っぽいね」

「あぁっ、んぅ」


前立腺を突かれて跳ねる体。
ああ、気持ちいい。


「腰、動いてるよ?そんなに気持ちいいの?」

「ふぁっ、きもち…あぁんっ」

「ほんと普段の君からは考えられないほど、素直。」

「あっぁぁ、きもちいっ!んぁあ!」

「っ、そんな煽んないで、よっ」

「ひっ!あああぁっ!」


臨也さんので、奥を突かれて喘ぎまくる。もう、気持ちよすぎて、何も考えられない。



グチュ、ズチュヌチュ―

「はっ、」

「ふぁ、あっぁん!も、イっちゃ」

「っ俺も!中に出すよっ」

「あっぁ、出してっ、いっぱいっ!―ひぁあああ!」

「っく…」


ビュッビュ―


「は、ぁ…っいざやさ、」

「なぁに?気持ちよかった?」

「…ん、きもち、い…」


そこで俺の記憶は完全にブラックアウト。そんな俺を見て彼が不敵な笑みを浮かべていたなんて俺には知る由も無い。


×




「あーあ、完全に飛んじゃってるなぁ。ふふっ」

すやすやと眠る横顔を眺めて隠し切れない笑みを零す。



「誰も信じれなくなっちゃったかな?可哀想に―」

「君は犯人じゃないのにねぇ」

「全部全部、俺が仕組んだことなのに。ねえ?」



そう。全部俺。

何でみんな気付かないんだろうね。全くバカな生き物だよ人間なんてさ。


「ま、気付かなくて全然いいんだけどね。」


もうこの子は俺のもの、だし?




END



×


※リク内容

R18
臨正で徐々に正臣の逃げ道を経っていく臨也


すいません。もう最後の方わけわからんですね。
ほんとすいませんでしたorz








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