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ほんっとうに遠慮の欠片もないな。





「いやーごめんね。夜食にデザートまで頂いちゃって。」

「・・・悪いと思ってんなら帰」

「でもまあ大事な大事なカギ持ってきてあげたんだし、当然の礼儀かな〜」

「・・・・・・・・」


む か つ く !



たかだか忘れ物届けただけで、何様だよ。
まあ百歩譲ってお茶くらいは出してやろうとお湯沸かしてた間に人んちを勝手に物色してるし俺が楽しみにとっといた200円のプレミアムプリンも食べられたしもうやだコイツ嫌い。


不機嫌丸出しでコイツを睨むけど、向こうは涼しい顔で笑っている。それがまたイケメンだからさらにムカツク。俺なんてこんなに真面目に生きてるのに彼女できたことないんだぞ。なのにコイツはこんな非常識人で女にモテまくってるって、さすがにこれは神様不平等すぎだろ。



「帰って下さいよ」

「うーん、食べたら眠くなっちゃったなぁ」

「ちょ!どこいくねん!」



あ、いかん。
アイツの予想外の行動に思わず関西弁が・・・
つーか、なんで関西弁だよ。俺バリバリの関東人だよ。

・・・って、そうじゃない!

軽く伸びをして何でもないような顔でベットに向かうコイツを慌てて追いかける。




「ふーっ、ベットふかふか〜」

「おいっ!いい加減にしろよ!」

「んー、明日7時に起こして・・・」

「あ、うん。・・・ってなんでやねん!」




え、え?この人ほんとに寝ちゃった?うそだろもうやだ。

人んちのベットを堂々と占領する目の前のホストはすやすやと寝息を立てて寝てしまった。

悔しいが体格差のせいで家から放り出すということはできず、せめてベットから落としてやろうと思ったのだが、全然微動だにしない。




・・・俺どこでねたらいいの?







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