@その3
まあ、どうしてこんなことになっているのかといえば、原因は俺にある。
“遅刻した奴はその日のみんなのお昼を奢る”
言い出したのは俺だ。
何故そんなこと言ったのかって?ただのお遊びのつもりだったんだよ。それまで全く遅刻したことのなかった俺。反対によく遅刻してくる新羅以外のメンバーたちに奢らせようという魂胆だったのだ。
それがどうだろう。
言い出したその次の日から彼らは遅刻をしなくなり、俺は結構なペースで遅刻をするようになってしまったのだ。
しかしそれには深い深ーい理由がある。
原因は言わずもがなコイツ―。
「ほらほら〜、早くしないとメロンパン売り切れちゃうよ?紀田くん」
「っ、だいたい俺が遅刻しだしたのも、お前のせいだろーーーー!!」
そうすべて折原臨也のせいだ。
思いっきり捨て台詞を吐いて教室を出る。
後ろでに高らかに嘲笑う臨也の声が聞こえた気がして思わず唇をかみ締める。
向かうは購買。
何だかんだ言って約束は守る俺であった。