今日もまた、彼女は綺麗な笑顔を見せる。太陽のようにキラキラと輝いているあの笑顔は、誰か特定に向けられているものではない。 ……だが、
「芥川くん!お疲れ様!」 「ちあきちゃん!ありがと〜」
どうも、ジローに向ける笑顔は他とは違う。気のせいなのか、はたまた予想が当たっているのか、ジローに走り寄る彼女はとても楽しそうで、
俺はもやついていて。
「滝さんも、お疲れ様!」 「……ありがとう、桜庭さん。」
俺の側から離れて他へ行ってしまう彼女を呼び止めてしまいそうになるのを必死に堪える。 もやもやとしたものは晴れずに、俺の中で渦巻く。
この気持ちは 恐らく、ただの嫉妬。
(title::確かに恋だった様より)
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