俺は彼女の顔を見上げ途絶え途絶えになる息の合間に何度も何度も何度も、愛を叫んだ。その度に強く締めてくれる。まだ喋れる余裕があったのかと舌打ちをする彼女がとても愛おしい。

「カハッ…へ、っ…ちあきッ…好き、…ぜよォ…ゲホッ!」

俺の首に絡みつくように彼女の指は這っていた。顔を近付けられ口付けられるとどこからも酸素を得られなくなる。

死ぬかもしれない

死の一歩手前に立っている事に興奮を覚えた。彼女は俺の口に舌を侵入させるとそのまま俺の口内を犯した。息が出来ない。苦しい。それでもやめて欲しくなかった。彼女が好きだった。彼女からこうされることがとても幸せだった。

俺が意識を手放そうとすると彼女は首から手を離す。そして優しく俺を抱き締めると子供のようにわんわん泣きじゃくる。そんな彼女の背中に腕を回し撫でた。

「ごめん、ごめんね、雅治、ごめんなさい」

何度も俺に謝ると、彼女は再び口付けをした。今度は唇が触れるだけの。

「謝らんで良いんじゃ、俺が好き好んでさせとるけえ」

彼女は行為をしている時こそノリノリだが、終わると毎回のように俺に泣きついてきた。ごめんなさい、と謝りながら。

俺の異常な性癖に無理に付き合わせている彼女に申し訳無くなりながらも、彼女に口付けをした。





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