「ひーろくん!おはよー!」
「おや、おはようございます。今日は随分とお早いですね」
「うん!はいあげる!」
「え?」
「いちばんにあげたくて早起きしちゃった!」
「これは……」
「バレンタイン!」
「あっ……ありがとうございます」
「えへへ、手作りなんだよー!」
「え、作ったんですか?調理実習で鍋を爆発させたあなたが?」
「ねーねー食べてみて!」
「い、今ですか」
「うんっ!はい!」
「は、はぁ……では一口だけ」
「ん!」
「お父さん、お母さん、先立つ不幸をお許しください」
「う?なにか言った?」
「いえ……ではいただきます」
「どーぞっ!めしあがれー!」
「はい……!こ、これはっ……!」
「どう?おいしい?」
「意外にも……とても、おいしいです」
「ほんと?よかった!」
「これ、本当にあなたが作ったんですか?」
「うん、型抜きとかしたよ?」
「……生地は?」
「お母さん」
「焼いたのも?」
「お母さん!」
「……だと思いました」
「だめ?」
「いえ、賢明な判断だと思います」
「私もそう思ったの!」
「まったくもう、あなたという人は……」
「えへへ、ひろくんだーいすきっ」
「はぁ……とりあえず、ありがとうございます」


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