ただ願う



『ほんっとうにゴメンっス!!』







「だから、別に気にしてないって。」




きっと向こうでペコペコ頭下げてるんだろうな。




そんな姿が目に浮かんで、思わず苦笑が漏れる。




『ちょっ、名前!?』







「ごめんごめん。
なんでもないよ。
仕事、頑張ってね。」







『絶対、今日中に終わらせるんで!!』







「無理はしちゃダメだよ。」




そう言うと同時に電話が切れた。




ほんと、忙しそうだな。




外は既に雪が降り始めている。




机の上には、用意したプレゼントが置かれてる。




「まぁ、明日部活で渡せばいっか。」












ふと、目を覚ました。




いつの間にか寝てたみたいだ。




「あっ、起きたっスか?」







「涼太…!
仕事は?」







「もう終わったっスよ。
はい、これプレゼントっス。」




綺麗に包まれた袋を渡された。




「ありがとう。」




時計を見れば、まだ24時前だった




「あと、ごめんっス。
勝手に開けちゃった。」







「え…?」




彼の耳には、あげる予定だったピアス。




「ううん。
元々あげるつもりだったから。」







「ありがとっス。
これからはこっち付けるっスね。」







「うん、ありがと。」




さて、と改めて包装を丁寧にはずしていく。




「どうっスか…?」







「涼太…。」







「え、もしかして…。」







「ありがとう!
大好き!!」







未来永劫貴方と共に





抱きついた私を




優しく抱きとめてくれた。








2011/12/25.


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