完璧彼女は




「名前さん、どーしよ…。」







「何やらかしたの?」







「桜野さんとケンカした……。」







「森山ァ……またか!!」







「すんません!!」




土下座せんばかりの勢いで頭を下げる森山。




いや、流石元運動部だ。





けど…、




「森山、頭下げる相手違うだろ!
今日の打ち合わせ、何時からの予定!?」







「19時からっス。」







「じゃあ、それまでにちゃんと頭冷やしときなさいよ?
対処法はちゃんと心得てるでしょうね!!?」







「っス。」







「しおれるんじゃないよ。
桜野さんが編集相手に揉めるのはそんなにない。
それをアンタとしてるってことは、あっちもそれだけ素の証拠。
信頼されてるんだから、ここは自信を持つところよ!」




肩を叩いて気合を入れさせる。




「ありがとうございます!」











「カッコいいですよね、苗字さん。」







「だよな。
副編集長になってからさらに凛々しさ増したし。」







「公私の区分けもしっかりつけていますし。」







「本当だよな〜。」




……って、あれ




「おまっ、いつから!」







「さぁ?
ただ、人間観察は得意なんです。」




コイツ、ほんと高校ん時から変わんねー。




卒がねぇし。




……相変わらず空気だし。




「式には呼んでくださいね。
では、僕は打ち合わせがあるんで。」




さらりとかわすようにオフィスを出た。




「末恐ろしいな、黒子は。」







「アンタもすぐ抜かれちゃうかもよ?」







「ちょっ、それ言わないでください!」







自慢の彼女




fin...






有川浩さんのヒア・カムズ・ザ・サンを既読時から暖めて眠ってた話でした←




2012/03/13.


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