キセキ+ボク in 嵐山! 後編
「…あれ?1人足りなくないですか?」
「え……って、大ちゃんがいない!!」
「さつき、その呼び方変わってないんだね。」
「紫穂ちゃん!!」
もう、ほんとさつきは可愛い。
「ったく、あのアホ峰……見つかったらシメる。」
「ちょっと、誰か征君を止めて!!」
「赤司、鋏を持ち出すのは止めるのだよ!!」
「あのアホ峰、さっさとお菓子食べに行かせろ。」
「紫原っち抑えるっス!
アンタはその身体が凶器っスからね!?死人が出るっスよ!!」
あっ、涼ちゃんが珍しくまともなことを…。
「何だよ、うっせーな。
てめぇら、騒ぎすぎ…、」
「大輝(大ちゃん)逃げて!!」
「青峰、死ぬなよ。」
「ドンマイっス、青峰っち…。」
「は?」
きょとんと間抜けな表情の大輝に迫る影を私は見た。
恐くてとても声なんか出せたもんじゃなかった。
から、心の中で合掌。
死なないといいね、大輝。
「「このアホ峰、どこ行ってやがった。」」
「いや〜、マイちゃんが撮影やっててよ〜。ついな。」
「遺言はそれだけでいいな?」
「峰チン…。」
「ご愁傷様です。青峰君。」
チャキンと征君の持つ鋏が音を立てた。
うわ、良く切れそうな音…。
キセキ+ボク in 嵐山! 後編「…ここは、このメンツで来る場所ではなかったですね…。」
「そうだね…。」
「全く。騒がしいのだよ。」
「てか、皆青峰っちたちはスルーっスか!?」
「きーちゃん。
止められるなら飛び込んできていいよ。」
さつきも、中々酷なことを…。
「………遠慮するっス…。」
「お前ら、ほんとマジ止めろ!!」
「黙れ!!」
「峰チン、自業自得だよね〜?」
…何も見なかったことにしようと思う。
「…帰ろっか。」
「そうですね。」
「おい!!置いてくなお前ら!!!」