ノクターン
「気にしてたぞ。」
「何を。」
相変わらず暗い部屋
手元を照らす小さな灯かりと
星と月の光しかない。
静かな部屋
外の騒音も一切聞こえない。
「アイツら。」
「・・・ふーん。」
「黄瀬が意外と鋭くてな。
まぁ、単純だったのが残念だが。」
そうすれば、雨蒼は今頃ここにいないのに。
「そっ。
単純じゃなかったら、
私はここにいないってこと?」
「あぁ。」
「まぁ、どっちでもいいよ。
こんな生活も意外と悪くないし。」
「・・・へぇ。」
流石に驚いた。
でもまぁ・・・。
帰りたいと喚かれるより
断然こっちの方がいいな。
夜想曲夜の闇と小さな灯かりが
何とも言えず
心地よい
闇は俺らの安息地なのかもしれない