エチュード
「まぁ、黄瀬の言うことは否定しないな。」
何かあったかと言われれば
思いきり当てはまるし。
しかしそれを誰かに話すこととは別問題だ。
「で、本当のとこはどうなんスか?
雨蒼っち、見つかったんスか?」
「んなわけねぇだろーが。
そんならまだニュースになってねーだろ。」
「でも、赤司っちなら出来そうじゃないっスか!!」
「黄瀬、それはどーいう意味だ。」
「いや、その・・・。
赤司っちなら不可能はなさそうだなって・・・、」
冷や汗が黄瀬の頬をつたった。
「まぁ、いい。
見つかってるわけないだろ。
俺にだって出来ることと出来ないことくらいある。」
「黄瀬ちん、さっきのアレは
流石に失礼だよ。」
「黄瀬がバカなのは
今に始まったことではないのだよ。」
「ちょっ、紫原っちも緑間っちも酷いっス!!」
練習曲黄瀬が単純でよかったよ
まだ雨蒼のことは
誰にも言うつもりはないのだから