ワルツ






「じゃあ、行ってくる。」







「行ってらっしゃい。」





無機質な部屋




その中にいる雨蒼に声をかける。




最初は返事もしなかったが、
今では必要最低限の会話はするようになった。




「さっさと行ったら。
朝練、遅刻するんじゃない。」







「わかってる。
じゃあな。」




ガシャンと、これまた無機質な音を立てて扉が閉まる。




閃城雨蒼




同じ帝光の生徒だった。




今では、行方不明。




警察も躍起になって捜してる。




家を出てすぐの電柱に張られている張り紙には彼女の名前。




ほんとに笑える。







円舞曲




彼女はもう




俺という名の




籠に囚われているというのに











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