後輩を思うゆえの忠告だ






「なぁー、タツヤ。」







「何ですか?」







「別に、止めろとか言うつもりはねぇけどよ。
やっぱり一応は、気ぃ使ってやれよ?
主に、アイツに対しては。」







「主将、ですか。
気付いてます?もしかして。」







「いんや、まだ気付いてねーよ。
けど、その内気づくんじゃねーの?
岡村だって、一応主将だし。
それなりにチームのこと見てんだろ。」




まぁ、恋愛事には疎いかもしんねーけど。




ベンチに座りながら、
半分ぼやくように言った。




「ただ、お前目ぇ付けられてるからなぁ〜。
・・・案外、薄々勘付いてるかもしれないぜ?」







「目を付けられるようなことをした憶えはないんですが・・・。」







「ほら、あれだよ。
モテないやつからの僻みみたいなの。」




そういうことか。




別に、外見だけで告白されるのは
こっちから願い下げなんだが。




「俺は、遊飴1人からちゃんと見てもらえれば
他はどうでもいいんですけどね。」







「やっぱりモテる奴の言うことは違うな。」







「福井先輩だってモテるじゃないですか。」







「んなことねーよ。
つーか、お前から言われるとムカツクな。」




ガタンと、予想したより大きな音を立てて
ロッカーが閉まった。




「行くか?」







「はい。」







後輩を思うゆえの忠告だ

(んまぁ、頑張れよ)
(ありがとうございます)










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