18;30
「ハイスピードだったね〜。」
「うるせーよ。」
「でも、楽しかった。」
体育館を飛び出した後
マジバでお昼を済ませてから、街へ出た。
「けど、本当にいいの?」
「お前が前に欲しいって言ってたんだよ。」
2週間前のお前がな…。
小さく呟かれた言葉は
黄昏に吸われる前に耳へ入ってきた。
寂しげな、響き。
「…私ね、思うんだ。」
「何を。」
カラカラと自転車のタイヤが回る。
「2週間でも1ヶ月でも3ヶ月でも、記憶はないんだけど。
だけど、みゃーじ達と過ごした1週間は全部幸せだったんじゃないかな…ってさ。」
今日も送ってくれてありがと。
立ち止まったみゃーじに手を振った。
18:30幸せすぎて忘れちゃったんだ。