00;30
わからない。
この3日間、色々なことがあった。
充実してる、と思ってる。
けど、ダメだ。
何かが抜けてる。
足りないんだ。
何か。
一番大切なことを忘れてる。
ピリリリケータイが鳴った。
「もしもし、?」
『あっ…すまん。
起こしたか?』
あ、大坪君だ。
「ううん。
まだ寝てなかったよ。」
『そうか。』
「ほんとだよ?」
『あぁ。
こんな時間に、悪い。』
そういえば。
電話越しだけど、この3日間で大坪君とちゃんと話すの初めてかも。
「…あの、さ。」
『どうした?』
「私、大坪君たちに必要とされてた?」
『当然だ。』
一瞬の躊躇すらなかった。
「ありがとう。」
『あぁ…?』
00:30待ってくれる人は、いる、から。