16;00
「緑間君にも苦手なものってあるんだね。」
「…いい思い出がないんです。」
「帝光の奴らっしょ?」
「黙れ。」
コイツ…!
わかっててか。
「変な落書きしなかっただけマシだと思えよな〜。」
「キサマ…!」
「怒らない怒らない。」
「哀恋センパイの言うとおりだぜ?真ちゃん。」
顔を見合わせて笑う2人。
茨路先輩はともかく高尾のその表情は腹が立つことこの上ない。
「高尾、覚えておくといいのだよ。」
「ぎゃす!?」
「一々カッカしないの。
いつか、取り返しがつかない事になるかもよ?」
黄昏の中。
そういう茨路先輩に俺も高尾も何も言えなかった。
16;00その痛みを、1番知ってる人。